政府への一時貸し付け制度導入、有事の資金調達障害に備え=日銀

[東京 29日 ロイター] 日銀は、大規模な災害やシステム障害などのために政府が借換債の発行による資金調達に支障をきたすような事態に備え、政府の要請に応じて一時的に資金を貸し付ける仕組みを導入する。25日の政策委員会で決定した。
貸し付けは無担保で、金額に上限は設けない。貸し付け期間は原則1営業日だが、必要と認められる場合は借り換えにも応じる。利率は、残存3カ月程度の国庫短期証券の流通利回りを基準に、同期間の政府の借入金利率とのスプレッドを勘案して決める。日銀では、準備が整い次第、同制度の適用を開始する。
日銀の決定を受け、政府は有事に備えて積み立ててきた国債整理基金の残高を7.2兆円取り崩し、国債償還に充当する方針を決めた。これによって2013年度の国債発行総額を抑制する。

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