8月全国消費者物価は3.1%上昇、エネルギーのプラス幅縮小

8月全国消費者物価(除く生鮮)は前年比+3.1%=総務省
 9月26日、総務省が発表した8月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)は103.5となり、前年同月比3.1%上昇した。千葉県内のスーパーで4月撮影(2014年 ロイター/Yuya Shino)
[東京 26日 ロイター] - 総務省が26日公表した8月の全国消費者物価指数は、指標となる生鮮食品を除く指数(コアCPI)が103.5となり、前年比で3.1%上昇した。エネルギー価格の上昇圧力が弱まり、7月よりも伸びが0.2ポイント縮小した。消費税引き上げの影響分(2%ポイント、日銀試算)を差し引くと1.1%の上昇にとどまり、昨年10月以来の低い伸びとなった。ロイターが集計した民間予測の中央値は3.2%上昇だった。
<9月までエネルギー価格に昨年上昇の反動>
コアCPIが前年比で上昇するのは15カ月連続。調査品目のうち上昇した品目数は466と7月の464から増え、下落品目数は48と7月の50から減少した。
主な上昇品目は、サケ、宿泊料、ガソリン、傷害保険料、エアコン、背広など。
指数の上昇率が7月より縮小したのは、電気代やガソリン代が昨年に円安進行を背景に上昇していた反動。8月のエネルギー価格の上昇率は6.8%で、7月の8.8%から縮小した。
エネルギーは昨年8-9月にかけて大きく上昇していたため、総務省では9月も前年比の上昇率は縮小圧力がかかる公算が大きいとみている。
テレビやパソコンなどの耐久消費財も上昇率が7月より鈍化し、指数を押し下げた。
前月比では、宿泊料が10.6%と大きく伸びた一方、天候不順の影響で婦人Tシャツが11.2%下落した。
生鮮食品を含む総合指数は前年比3.3%の上昇、物価の基調を示す食料・エネルギーを除く指数(コアコアCPI)は2.3%の上昇だった。
<9月都区部は生鮮野菜が14.8%上昇>
同時に公表された9月東京都区部の消費者物価指数は、コアCPIが前年比2.6%の上昇、総合が2.9%の上昇、コアコアCPIが2.0%上昇だった。
生鮮野菜が天候不順の影響で14.8%と高騰し、総合指数の伸びが8月より拡大。一方、エネルギーは上昇幅が縮小したため、コアCPIは縮小した。
*内容を追加して再送します。

竹本能文

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab