米株は反落、金融緩和縮小めぐる観測くすぶる

米株は利食い売りで反落、金融緩和縮小めぐる観測くすぶる
6月4日、米国株式市場は反落。米連邦準備理事会が資産買い入れを早期に縮小するとの観測がくすぶる中、利食い売りが広がった。ニューヨーク証券取引所で3日撮影(2013年 ロイター/Brendan McDermid)
[ニューヨーク 4日 ロイター] - 4日の米国株式市場は反落。米連邦準備理事会(FRB)が資産買い入れを早期に縮小するとの観測がくすぶる中、成長関連株を中心に売りが広がった。
ダウ工業株30種<.DJI>は76.49ドル(0.50%)安の1万5177.54ドル。
ナスダック総合指数<.IXIC>は20.11ポイント(0.58%)安の3445.26。
S&P総合500種<.SPX>は9.04ポイント(0.55%)安の1631.38。
3指数は一時1%超下落する場面もあったものの、下げ幅を縮小し取引を終えた。
アナリストは、株価が年初以降大きく上昇していることを踏まえ、最近の下落は驚きではないと指摘する。
ジャニー・モンゴメリ・スコットの首席投資ストラテジスト、マーク・ラスチーニ氏は「株ロングを維持することに息切れ感が出ているようにみえる」と指摘。相場が勢いを取り戻せずにいることで、投資家の利食い売りを誘っていると述べた。
この日は成長関連株の下げがきつかった。S&P金融株指数<.SPSY>>は0.9%下落。一方、S&P通信株<.SPLRCL>は0.9%上昇した。
「1ドルショップ」チェーンを展開す米ダラー・ゼネラルは9.2%安。通年利益見通しの上限を下方修正したことを嫌気した。
クラウドコンピューティング・サービスのセールスフォース・ドット・コムは7.9%安。同社はこの日、オンラインマーケティング・ソフトウエアのイグザクトターゲットを25億ドルで買収すると発表した。
イグザクトターゲットは52.4%急上昇した。
米カンザスシティー地区連銀のジョージ総裁はこの日、連邦準備理事会(FRB)の債券買い入れペースの縮小は金融政策の引き締めにあたらないとし、FRBの超緩和的な金融政策に対する金融市場の依存度を低下させる一助になるとの認識を示した。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)、NYSE・MKT、ナスダックの出来高は約68億株と、今年の1日平均の約64億株を多少上回った。
騰落銘柄比率は、ニューヨーク証券取引所・ナスダックともに約1対2となった。
(カッコ内は前営業日比)
ダウ工業株30種(ドル)<.DJI>
終値         15177.54(‐ 76.49)
前営業日終値     15254.03(+138.46)
ナスダック総合<.IXIC>
終値         3445.26(‐20.11)
前営業日終値     3465.37(+ 9.45)
S&P総合500種<.SPX>
終値         1631.38(‐9.04)
前営業日終値     1640.42(+9.68)
*内容を追加して再送します。

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