「北朝鮮の偽札などに制裁復活を」、米元高官が資金源カット訴え

「北朝鮮の偽札などに制裁復活を」、米元高官が資金源カット訴え
3月5日、米下院外交委員会は、北朝鮮の犯罪行為に関する聴聞会を開き、ブッシュ前政権下で北朝鮮政策に関わった元高官らが、かつて効果を上げた偽札製造などへの厳しい取り締まりを復活させるべきだと訴えた。写真は北朝鮮の国旗。北京で2010年5月撮影(2013年 ロイター/Jason Lee)
[ワシントン 5日 ロイター] 米下院外交委員会は5日、北朝鮮の犯罪行為に関する聴聞会を開き、ブッシュ前政権下で北朝鮮政策に関わった元高官らが、かつて効果を上げた麻薬密輸や偽札製造などへの厳しい取り締まりを復活させるべきだと訴えた。
元高官らは、ブッシュ政権が2001─06年に進めた「北朝鮮違法行為防止構想」を再び採用すれば、北朝鮮が核・ミサイル開発を進めるための資金を断つことにつながり、交渉の場に引き戻すことができるとの考えを示した。
元国務省高官のデービッド・アッシャー氏は、14の米政府機関に加えて15カ国が参加した同構想が「北朝鮮を数々の犯罪ビジネスから排除し、違法な企業や指導部を世界の銀行口座から切り離した」と指摘。政策を継続していれば、北朝鮮が非核化に向けた戦略的な選択を取らざるを得なかっただろうと述べた。
欧米政府によると、北朝鮮政府の収入は、偽100ドル札や麻薬の販売、取り引きが禁止されている野生生物の密輸に大きく依存している。同国はその事実を否定しているが、北朝鮮外交官が1970年代以降、密輸で捕まる事件が繰り返し起きている。

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