水星に有機物と氷が存在、NASA探査機のデータで判明

水星に有機物と氷が存在、NASA探査機のデータで判明
11月29日、NASAは水星の北極地域にあるクレーターに氷と凍結した有機物が存在することが分かったと発表した。写真は探査機「メッセンジャー」が撮影した水星の一部。NASA提供(2012年 ロイター)
[ケープカナベラル(米フロリダ州) 29日 ロイター] 米航空宇宙局(NASA)は29日、水星の北極地域にあるクレーターに氷と凍結した有機物が存在することが分かったと発表した。
水星の軌道上を周回しているNASAの探査機「メッセンジャー」が収集したデータから判明したもので、永遠に太陽の光が当たらないクレーター内で氷と凍結した有機物が確認できたという。氷と有機物は、いずれも数百万年前に隕石などが水星に衝突した際に運ばれてきたものだと考えられている。
科学者の間では、水星は生命の存在に適さない星とされてきたが、太陽系の地球以外の惑星で有機物が見つかったことで、地球での生命の起源を探ったり、太陽系外惑星でどのように生命が進化し得るかを考察したりする上で、ヒントになる可能性もある。
一方でNASAは、火星を探査中の「キュリオシティー」が行った1回目の土壌分析で、有機物を発見できなかったと明らかにした。

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