中国の習近平総書記、腐敗はびこれば党の統治が崩壊と警告

中国の習近平総書記、腐敗はびこれば党の統治が崩壊と警告
11月19日、中国共産党の習近平総書記(左)は、就任後初めて開かれた政治局の集団学習会の場で、腐敗がはびこれば党が不安定となるリスクが増すと警告。15日撮影(2012年 ロイター/Carlos Barria)
[北京 19日 ロイター] 中国共産党のトップに就任したばかりの習近平総書記は、就任後初めて開かれた政治局の集団学習会の場で、腐敗がはびこれば党が不安定となるリスクが増し、党の統治が崩壊する可能性があるとの認識を示した。国営の各紙が19日付で伝えた。
来年3月に胡錦濤氏から国家主席の座を譲り受けるとみられている習総書記は、「物必先腐、而後虫生(物は腐敗してから虫が寄生する)」との故事を引用。腐敗が党の崩壊を招くとの見方を強調した。
総書記は「ここ数年、一部の諸国は長期間にわたって矛盾を蓄積し、民衆の怒りや社会不安、政権の崩壊を招いた。これら全てで腐敗が重要な要因となった」と指摘。「多くの事実が物語っているように、腐敗問題が深刻化すれば最終的に必ず『亡党亡国』をもたらす。われわれはこのことに気付かなければならない」と述べた。
習総書記は「最近、われわれの党では深刻な紀律違反や卑劣な法律問題が発生し、政治に悪影響を及ぼし、人々に衝撃を与えた」と言及。具体的な事件名を挙げなかったが、今月に開かれた党大会まで、失脚した元重慶市トップ薄煕来氏が絡んだスキャンダルが党内の権力闘争に影を落としていた。
また、党員、特に党幹部は、個人の利益のために職権を乱用し、法律を曲げることがあってはならない、と指摘した。

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