米国がクルド系少数派の救出検討、数千人避難のイラク山間部で

米国がクルド系少数派の救出検討、数千人避難のイラク山間部で
 8月10日、米高官は、「イスラム国」の攻撃でイラク北部の山間部に避難を強いられているクルド系少数派ヤジディ教徒について、米軍による救出作戦を検討していると明らかに。写真は9日、緊急支援物資を投下する米兵士。米空軍提供(2014年 ロイター)
[ワシントン/エドガータウン(米マサチューセッツ州) 11日 ロイター] - 米高官は10日、イスラム教スンニ派の過激派組織「イスラム国」の攻撃でイラク北部の山間部に避難を強いられているクルド系少数派ヤジディ教徒数千人について、米軍による救出作戦を検討していると明らかにした。
ヤジディ教徒に対しては、米軍機がすでに緊急支援物資を投下しているが、真夏の山間部の環境は厳しく、多数の死者が出ているという。
ベン・ローズ米大統領副補佐官(国家安全保障問題担当)はロイターに、「残っている民間人を山間部から移動させる選択肢を検討している」と明かし、クルド人部隊の支援を受けているほか、国連や他国とも協議していると話した。
また、イラクの国連代表団も、ヤジディ教徒を安全な場所へ移す方策を準備していると述べた。
国連当局者などによると、イラク北部にあるクルド人部隊の支配地域に逃れたヤジディ教徒は、これまでに3万人以上に上るという。

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