UPDATE1: 「過度な円高が是正されている段階」というのが政府の見解=為替で菅官房長官

 [東京 16日 ロイター] 菅義偉官房長官は16日午後の記者会見で、甘利明経済再生担当相や石破茂自民党幹事長から円安を容認しないような発言が出ているが、安倍政権として意図的にしているのかとの質問に、「意図的では全くない」と否定。「過度な円高が是正されている段階」というのが政府の見解だと述べた。
 甘利明経済再生担当相は15日の会見で、過度な円安は国民生活にとってマイナスの影響も出てくると発言。石破自民幹事長も16日、円安は産業によっては好ましくないところもあると発言し、為替市場で円高が進む場面があった。
 円安のデメリットに触れたこれらの発言について、菅官房長官は「石破幹事長の発言を見たが、普通のことを言っているのを(市場が)過度に反応し過ぎではないか。業種によっていろんな反応が出るのは当然だろう」とした上で、「政府の見解としては、過度な円高が是正されている段階、ということだ」と述べた。
 また、甘利経済再生相からきょう電話があり、「行き過ぎた円高が是正されている段階」という点においては、全く官房長官と一緒だ、と伝えられたことも明らかにした。
 官房長官はさらに、円高デフレからの脱却が政権の重要課題という認識は石破幹事長も全く一緒だとし、「発言を精査して報道していただきたい」と述べた。
  (ロイターニュース 石田仁志:編集 山川薫)

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