〔金利マーケットアイ〕日銀の短国買入でマイナス金利か、新発6カ月物も初のマイナス

[東京 9日 ロイター] -
〔金利マーケットアイ〕
<15:35> 日銀の短国買入でマイナス金利か、新発6カ月物も初のマイナス
日銀が実施した国庫短期証券買い入れで、一部銘柄がマイナス金利で落札された可能性が出ている。マイナス金利で落札された場合、日銀が、2012年7月に買入の札割れ対策として入札下限金利(当時0.1%)を撤廃して以来、初めてになる。
買い入れはオファー額を5000億円と前回(1兆7500億円)から絞って行われた。オペ結果によると、買入予定額5000億円に対して応札額は8387億円、落札額は5000億円となった。按分利回り格差はマイナス0.011%、平均利回格差はマイナス0.006%。
利回り格差の基準となる8日の日本証券業協会の売買参考統計値は、3日に入札されたばかりの新発3カ月物(第477回債)がマイナス0.004%であるため、477回債が売却された場合は、マイナス金利での落札になったとみられている。
堅調な買い入れ結果を受けて、新発6カ月物(第478回債)の利回りは急低下。午後の業者間取引で一時前日比0.015%低いマイナス0.001%と、6カ月物として初めてマイナス金利を付けた。「買入結果で短国需給の品薄が明らかになったことで、購入すれば日銀に低い利回りで売却できるとの思惑が広がった」(国内金融機関)という。
無担保コール翌日物の加重平均レートは0.06%後半と前日(0.067%)並みになる見通し。地銀・信託・証券を主な取り手に、0.065%を中心に取引された。
<15:15> 国債先物は小幅続伸で引け、長期金利0.530%に小幅上昇
国債先物中心限月12月限は前日比2銭高の145円80銭と小幅続伸して引けた。朝方は為替市場での円安など外部環境の悪化を受けて売りが先行。30年債入札に備えた調整圧力も上値を重くした。もっとも、良好な需給環境が相場を下支え。短国利回りが低下したことや30年債入札で押し目買い需要を確認すると、小幅高に転じた。
期先12月限は期近9月限を出来高で上回った結果、中心限月は9月限から12月限に移行した。
現物市場は長期・超長期ゾーンを中心に軟調。10年最長期国債利回り(長期金利)は同0.5bp高い0.530%に上昇した。
<14:25> 新発30年債は底堅い、国債先物は限月交代の持ち高調整一巡
きょう入札されたばかりの新発30年債(第44回債)は底堅い。入札結果発表後の流通市場で、1.680%と平均落札利回り(1.6790%)付近で出合いを付けた後、1.680─1.685%の気配を観測。「入札結果はやや低調だったが、下値で利回りを重視する生保などから買い興味がしっかりと示され、需給が崩れる雰囲気はない」(国内金融機関)という。
底堅い現物需給を映して、国債先物は強含み。中心限月12月限は一時前日比3銭高の145円81銭と日中高値を付けた。「限月交代に絡んだロールオーバーの動きにも一巡感が出ているようだ」(同)との声が出ている。
<13:00> 30年債入札結果はやや低調、国債先物は中心限月交代
財務省が午後零時45分に発表した30年利付国債(表面利率1.7%)入札結果は、最低落札価格が100円25銭、平均落札価格は100円41銭となった。落札価格の平均と最低の開き(テール)は16銭と前回(7銭)から拡大し、3月債(24銭)以来の高水準。応札倍率は3.57倍と前回(4.06倍)を下回った。
市場では、入札結果について「やや低調。ただ、1.7%に近づく水準では利回りを重視する投資家の押し目買いも期待できる」(みずほ証券・マーケットエコノミストの石津健太氏)との声が出ている。
入札結果後、国債先物9月限と12月限の出来高が逆転。中心限月は9月限から12月限に移行した。
<12:00> 日銀短国買入でマイナス金利か、期末にかけ需給ひっ迫
日銀が午前実施した国庫短期証券買い入れオペで、一部銘柄がマイナス金利で落札された可能性が出ている。オペ結果によると、買入予定額5000億円に対して応札額は8387億円、落札額は5000億円となった。按分利回り格差はマイナス0.011%、平均利回格差はマイナス0.006%となった。
利回り格差の基準となる8日の日本証券業協会の売買参考統計値は、3日に入札されたばかりの新発3カ月物(第477回債)がマイナス0.004%。「仮に、第477回債を保有している市場参加者が売却した場合、マイナス金利のかなり深い水準で、オペに入ったことになる」(国内金融機関)という。
市場では、日銀買い入れ効果に加えて、9月期末にかけて金融機関が余剰資金の運用需要が強まりやすいため、「需給がひっ迫しやすい状況が続くのではないか」(国内金融機関)との声が出ている。
<11:18> 翌日物0.065%中心、6カ月物0.010%に低下
9日午前の短期金融市場では、無担保コール翌日物は0.065%中心での取引。主な取り手は、信託、地銀、証券。中心レートは前営業日と大きな変化はないが、資金需要がやや強めとなった。日銀は国庫短期証券の買い入れを通告した。買入予定額は5000億円で、買入予定日は9月11日。通告は想定通りとの声が聞かれた。6カ月物(478回)は前営業日比0.004%低い0.010%で推移。7日物の米ドル資金供給オペもオファーされた。ユーロ円3カ月金利先物は動意薄。
<11:09> 国債先物は反落で前引け、長期金利0.535%に上昇
長期国債先物は反落で午前の取引を終えた。8日の米国市場で106円台にドル高/円安が進行したことに加え、30年債入札を控えているため、売りが先行した。また、限月交代に絡む取引が活発化。高値圏にある中、ヘッジ売りを9月限から12月限へ移す動きが強まった。現物債は調整地合い。30年債には入札へ向けた業者の持ち高調整がみられたほか、中長期ゾーンも弱含みで推移した。入札は他年限との相対的な利回り比較から一定量の需要を集め、無難に通過するとみられている。
前引けは長期国債先物中心限月9月限が前営業日比6銭安の146円12銭。10年335回債利回りは同1bp上昇の0.535%。
<10:44> 30年債入札1.7%クーポン、一定量の需要期待
財務省は午前10時半、30年債入札を通告した。表面利率は1.7%で第44回債の新発債になる。発行予定額は7000億円。入札について市場では「30年43回債が1.665%まで調整しており、償還が3カ月延びる44回債は1.690%近辺で入札を迎えることになりそうだ。他年限との相対的な利回り比較から一定量の需要を集め、入札は無難に通過しそうだ」(国内証券)との見方が出ていた。
<10:23> 日銀が国庫証券買入通告、「想定通り」の声
日銀は午前、国庫短期証券の買い入れを通告した。買入予定額は5000億円で、買入予定日は9月11日。
オペ通告について市場では「5日にスキップしていただけに、きょうの通告は想定通りだ。6カ月物入札の翌日オファーということで、日銀としては長めの残高確保を意識したのだろう」(国内金融機関)との見方が出ている。足元の6カ月物(478回)は前営業日比0.002%低い0.012%で推移している。
<09:28> 先物は限月交代に絡む取引活発化、ショートロール優勢
長期国債先物は、限月交代に絡む取引が活発化。限月間スプレッドは拡大基調にあるため、「ショートロール優勢の展開に変化はない。高値圏にある中、ヘッジ売りを9月限から12月限へ移す動き」(国内金融機関)との指摘があった。
日銀が9日公表した議事要旨によると、8月7、8日に開かれた金融政策決定会合で「輸出は回復に向かうがペースは緩やか」、「実質所得押し下げの消費への影響に注意必要」などの発言があった。市場では「新鮮味はないが、輸出、消費に関して慎重な見方があることをあらためて確認できた」(同国内金融機関)との声が聞かれた。
<08:54> 国債先物は反落で始まる、ドル高/円安を材料視
長期国債先物は反落で始まった。9月限の寄り付きは前営業日比7銭安の146円11銭。市場では「8日の米国市場で106円台にドル高/円安が進行したことに加え、きょう実施される30年債入札に絡む調整が先行している」(国内証券)との指摘があった。一方で、限月交代に絡むテクニカルな取引がみられている。9月限は10日に取引最終日を迎える。
<08:36> 翌日物0.065%中心、資金需要やや強め
無担保コール翌日物は0.065%を中心にした取引となっている。主な取り手は、信託、地銀、証券。大手行は0.060─0.061%ビッド。市場では「中心レートは前営業日と大きな変化はないが、資金需要がやや強めとなっている」(国内金融機関)との声が聞かれた。
日銀によると、朝方の金融調節を見送った場合、当座預金残高は152兆円程度、準備預金残高は117兆2000億円程度となる見込み。
<07:15> 翌日物中心0.06%半ばか、当預残152兆円見込み
無担保コール翌日物は0.06%台半ばを中心に取引される見通し。9日は際立つ資金需給要因がないため、高水準の当座預金残高を維持する見込み。市場では「資金余剰感が引き続き強く、資金ニーズは限られるだろう。レートは朝方の取り一巡後、低下基調になりそうだ」(国内金融機関)との見方が出ていた。
8日の加重平均金利(速報ベース)は、前営業日比0.003%低下の0.067%となった。
日銀が朝方の金融調節を見送った場合、当座預金残高は8日に比べて1000億円減の152兆円程度となる見込み。残り所要積立額は1200億円。
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