車にひかれた動物を食肉に、米モンタナ州議会が法案可決

[ヘレナ(米モンタナ州) 21日 ロイター] 米モンタナ州上院議会は21日、車にひかれて路上で死んでいるシカなどの動物について、住民が持ち帰って食べてもよいとする法案を可決した。
この法案は同州下院はすでに通っており、上院が賛成28、反対21で可決したことにより、スティーブ・ブロック州知事(民主党)が署名すれば発効する運びとなった。同知事はまだ態度を明らかにしていない。
同法案では、警察当局者が衝突事故と認定すれば、死亡した動物を食肉として利用できる。対象となる動物は、シカ、ヘラジカ、ムース、アンテロープ。現在の法律では、これら動物の死骸は廃棄されるか放置されている。
同法案の共同提案者ビル・ラビン議員(共和党)は「(死骸の放置は)無駄だと思える。この法案により、食料配給団体を合法的に呼んだりすることが可能になる」と意義を語る。草案段階では、多くの動物や鳥類も食肉利用の対象として盛り込まれていたが、毛皮などを狙った密漁を誘発しかねないとの懸念から除外されたという。
一方、法案の反対派は、衛生面の問題を指摘する。ケンドール・バンダイク議員(民主党)は「ハイウェーパトロール警官や警察官は食肉検査の専門家だろうか」と疑問を投げかけている。

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