原子炉の安全性強化へ相当前進した=IAEA

原子炉の安全性強化へ相当前進した=IAEA
8月23日、国際原子力機関(IAEA)は、2011年の福島原発事故後、世界的に原子炉の安全性強化に向けて「相当前進」したとの認識を示した。写真は福島第1原発で2012年2月撮影(2013年 ロイター/Kimimasa Mayama/Pool)
[ウィーン 23日 ロイター] - 国際原子力機関(IAEA)は、2011年の福島原発事故後、世界的に原子炉の安全性強化に向けて「相当前進」したとの認識を示した。
9月16━20日の年次総会向けの文書でIAEAは、極限の災害に耐え得る能力があるかを評価する「ストレステスト」を原発を抱える全ての国が行ったと指摘。「結果として、発電所の停電による影響の軽減など、追加的な安全策を多くの加盟国が導入した」とした。
文書は、福島原発事故の再発を防ぐため、2011年に採択された原子力安全に関する行動計画の実施状況を評価したもので、福島第1原発のタンクから汚染水が漏れ出たことが明らかになる前にIAEAのウェブサイトに掲載されていた。
緊急時への備えや、安全面でのぜい弱性評価、放射線からの人や環境の防護などの主要分野で、世界的に進展が見られたとした。
IAEAの見解に対して、環境保護団体グリーンピースは、達成された事柄は多くないと指摘、リスク評価の手法を抜本的に変えるよう求めた。
グリーンピース・インターナショナルの原子力専門家リアナ・トゥール氏はロイターに「(IAEAの)目的の一つは、原子力エネルギーの推進で、公平な立場に立ち得ない」と話した。

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