欧州株式市場サマリー(31日)

[31日 ロイター] - <ロンドン株式市場> FT100種総合株価指数<.FTSE>が82.92ポイント(1.28%)高の6546.47と4営業日続伸で取引を終えた。日銀が追加緩和を発表し、株式相場が上昇した。
日銀は31日に開いた金融政策決定会合で、成長を促進し目標物価上昇率を達成するため、国債などの買い増して市場への資金供給量を増やすことを決めた。
これに加え、英国や米国、欧州で当面は金利が最低水準に維持されるとの見方から、株価の上昇は今後も続くと投資家はみている。
個別銘柄では、銀行大手のバークレイズが8.2%上昇した。イングランド銀行(英中央銀行、BOE)が国内の銀行を対象に、不良債権に対する自己資本の割合を定めたレバレッジ比率を新たに打ち出したが、2017年までとみられていた導入期限が2019年に後ずれすると発表されたことが支援材料となった。
ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)は、第3・四半期決算が市場予想を上回り、株価が6.2%上昇した。
<欧州株式市場> 上昇して取引を終えた。日銀がおおかたの予想に反して追加緩和策を打ち出したことが相場を押し上げた。FTSEユーロファースト300種指数<.FTEU3>は、24.38ポイント(1.84%)高の1351.96で取引を終えた。週間ベースでは3%上昇と2013年12月以来の伸びになった。
DJユーロSTOXX50種指数<.STOXX50E>は77.42ポイント(2.55%)高の3113.32だった。
日産<7201.T>と連合を組むフランスの自動車大手ルノーは3.5%上昇した。日銀の追加緩和が円安につながり、日産の輸出に好影響を与えるとの見方が支援材料になった。
銀行株が最も大きく買われ、STOXXユーロ圏銀行株指数<.SX7E>は2.68%上昇した。個別銘柄では、英銀行大手のバークレイズが8.2%、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)も6.8%上昇した。イングランド銀行(英中央銀行、BOE)が国内銀行の自己資本規制の導入期限を想定よりも遅い2019年と発表したことが好感された。
フランスの金融大手BNPパリバは決算が市場予想を上回り、株価が3.5%値を上げた。
一方、スペインの大手バンコ・ポピュラールは5.7%の下落。第3・四半期は前年同期の2倍の不良債権処理費用を計上し、依然として金融危機の影響が消えていないとの不安が広がった。
その他、フィンランドのタイヤメーカー、ノキアン・レンカートは、ロシアでの売上げ減少を理由に通期見通しを引き下げ、株価が8.3%下落した。

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