米J&Jの第3・四半期利益は市場予想上回る、通年見通しを上方修正

[15日 ロイター] - 米医薬品・日用品大手のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が発表した第3・四半期決算は、利益が市場予想を上回った。薬剤部門の力強い伸びが医療機器や一般消費者向け製品部門の低迷を補った。
純利益は29億8000万ドル(1株当たり1.04ドル)。前年同期は29億7000万ドル(同1.05ドル)だった。
特別項目を除いた1株利益は1.36ドルで、トムソン・ロイター・エスティメーツがまとめたアナリストの平均予想、1.32ドルを上回った。
売上高は3.1%増の175億8000万ドル。市場予想の174億6000万ドルを上回った。
製剤部門の総売上高はおよそ10%増の70億4000万ドル。
関節リウマチ治療薬「シンポニ」や乾癬治療薬「ステララ」などの販売が拡大しており、前四半期の好調を維持した。
モーニングスターのアナリスト、ダミアン・コノバー氏は「特許切れが重なっていない時期に多くの新薬を発売するなど、J&J製薬部門は非常に良好な状況にある」とし、「今後数四半期も好調が続くだろう」との見方を示した。
医療機器部門の売上高は69億3000万ドルと、2%減った。景気のぜい弱さを背景に、患者が選択的手術などを敬遠する傾向が根強いとしている。
一般消費者向け製品部門の売上高は0.8%増の36億1000万ドルにとどまった。過去に実施されたリコールが引き続き下押し要因になっている。
通年の1株利益見通し(特別項目を除く)については、5.44─5.49ドルとし、従来予想の5.40─5.47ドルから引き上げた。
同日中盤の米株式市場で、J&J株価は0.6%高で取引されている。
*内容を追加して再送します。

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