米大統領、FRB議長人事で周囲の干渉に辟易=関係筋

米大統領、FRB議長人事で周囲の干渉に辟易=関係筋
8月14日、事情に詳しい関係筋によると、オバマ米大統領は、FRB議長人事をめぐり周囲からの干渉に辟易している。写真は9日、ホワイトハウスで撮影(2013年 ロイター/Jonathan Ernst)
[ビンヤードへブン(米マサチューセッツ州) 14日 ロイター] - オバマ米大統領は、連邦準備理事会(FRB)議長人事をめぐり、周囲からの干渉に辟易しており、だれからも制約を受けない「空間」を欲しがっている。事情に詳しい関係筋が明らかにした。
大統領は現在、バーナンキFRB議長の後任候補を選定中。サマーズ元財務長官とイエレンFRB副議長が有力候補とみられているが、一部の上院民主党議員がオバマ大統領に書簡を送り、イエレン氏を起用するよう強く求めたという。
ホワイトハウスの高官が、民主党のリード上院院内総務の側近にこの問題を伝えたところ、同側近はリード氏がオバマ大統領の人選を尊重することをあらためて確認した。
大統領は先週、今秋に議長人事を決断する方針を示した。
リベラル派の間では、サマーズ氏が90年代に金融規制の撤廃を進め、金融危機の原因をつくったとの批判が出ている。
関係筋は「大統領は特に民主党議員の書簡の問題を取り上げているわけではないが、周囲からの干渉を受けずに最終決定を下したいと感じている」と指摘。「大統領は、ラリー(・サマーズ氏)が不当な攻撃を受けていると不満を抱いている。ラリーは政権が非常に難しい時期を迎えた時の重要メンバーであり、ラリーを擁護する必要を感じている」と述べた。
大統領は現在、マサチューセッツ州マーサズ・ビンヤード島で休暇中。18日にワシントンに戻る。
ホワイトハウスのアーネスト報道官は、大統領が休暇中にFRB議長候補になる可能性のある人物と会うかどうかの質問に対して直接的な返答はしなかった。ただ、記者団に対して「大統領は秋まで次期議長の候補者を決めるつもりはないとの姿勢をはっきりと打ち出している」と強調。その上で「大統領は今週の大半、ゴルフをしたり友人や家族と過ごすなどして、ワシントンの外でささやかな息抜きの時間に充てる」とした上で、FRBの次期議長について公開オーディションを始めたいとは思っていないと説明した。
大統領は4年前には、ビンヤード島での休暇中にバーナンキ議長の再任を発表していた。
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