ECBが責務果たせないリスク、半年前より高い━総裁=独紙

ECBが責務果たせないリスク、半年前より高い━総裁=独紙
 1月1日、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁(写真)は、2日付の独経済専門紙ハンデルスブラットに掲載されるインタビューで、ECBが物価安定の責務を果たせないリスクが半年前に比べて高まっているとの認識を示した。2014年12月撮影(2015年 ロイター/Kai Pfaffenbach)
[フランクフルト 1日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は、2日付の独経済専門紙ハンデルスブラットに掲載されるインタビューで、ECBが物価安定の責務を果たせないリスクが半年前に比べて高まっているとの認識を示した。
必要であれば今年初めに行動する用意があるともあらためて表明した。
総裁は、ユーロ圏の景気回復は「ぜい弱でまだら模様」であり、政府が必要な改革を進め、税負担を減らし、官僚的な手続きを改める必要があると主張。
デフレのリスクは限定的だが、あまりにも長期にわたって過度の低インフレが続き、インフレ期待の後退と支出の延期を招けば、ECBは責務を果たすために行動しなければならないと述べた。
総裁は「物価安定の責務を果たせないリスクが、半年前より高まっている」とし、「あまりにも長期にわたる低インフレへの対応が必要になれば、2015年初めにわれわれの対策の規模・スピード・構成を調整する技術的な準備はできている。この点については理事会の全会一致が成立している」と述べた。
国債買い入れが責務を果たすための手段の1つになるとも発言。ただ、財政ファイナンスは避けるべきだとも述べた。

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