韓国化粧品会社の株が人気化、中国人旅行客からの需要急増で

[ソウル 6日 ロイター] - 韓国のおしゃれで比較的手頃なコスメブランドを目当てに同国を訪れる中国人観光客が急増するなか、韓国化粧品会社の株価がこのところ過熱気味の上昇を続けている。
業界最大手のアモーレパシフィック <090430.KS>の株価は年初から2倍以上となり、サンソンL&S<016100.KQ>は7倍、韓国化粧品製造<123690.KS>は4倍近くとなっている。
K─ポップや韓国映画、テレビ番組の中国での人気が高まっていることも、韓国コスメブランドが中国の消費者の間で浸透している大きな理由だ。
また、韓国では昨年終盤に、法外な値段で商品を売る行為から観光客を保護する法律が導入されたため、これも中国人旅行客を後押ししている。最近では、韓国の免税店や化粧品店に中国人が押し寄せ、大量に商品を購入する姿がよくみられるようになった。
韓国の免税店最大手、ロッテ免税店での中国人による化粧品の購入額は10月末までの1年で90%増加している。韓国ブランドがけん引しているという。
今年韓国を訪れた中国観光客はこれまでのところ470万人程度と、2013年全体の430万人をすでに上回っている。2010年時点では200万人にも満たなかった。
サンソンでは、シートタイプのフェースパックが好調なため、1─6月の売上高は前年同期比139%増の287億ウォン(2660万ドル)となった。フェースパックの売上のうち8割は中国人観光客や中国内での購入が占めている。
一方、韓国化粧品会社の株価はすでに過熱気味であるため、アナリストらは近く天井を打つ可能性があると警告している。

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