「Windows 10」最新ビルド、「OneDrive」との連携方法が変更に--ユーザーの反応は?

Ed Bott (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 川村インターナショナル

2014-11-20 06:00

 「Windows 10」最新パブリックプレビュー版の最も大きな変更点の1つに対して、テスターが抗議の声を上げている。

figure_1

 Microsoftの「UserVoice」サイトで、筆者の同僚のMary Branscombe記者が投稿した「機能提案」には本稿執筆時点で2585件の票が投じられており、その合計は絶え間なく増え続けている。

 以前のように、同期されているかどうかに関係なく、「Explorer」にすべての「OneDrive」ファイルを表示させる高度なオプションを追加してほしい。

 ファイルがローカルで同期されているかどうかに関係なく、ExplorerにOneDriveのすべてのファイルを表示させる機能が私には必要だ。この統合機能が失われたら、ほかのクラウドの代わりにOneDriveを使う利点がなくなってしまう。パワーユーザーのために、以前のようにすべてのファイルを表示させることができるオプションを追加し、アイコンオーバーレイを使って、ローカルのファイルとクラウドのファイルを区別できるようにしてほしい。

 その投稿の下にあるコメントのほぼ全てで、同変更に対する否定的な意見が書かれている。

 彼らが抗議している変更点は、「Windows」とOneDriveクラウドストレージサービスの連携の仕方に関するものである。OneDriveは、「モバイルファースト、クラウドファースト」時代における、Microsoftの最重要OSの代表的な機能だ。

 「Windows 8.1」から、OneDriveクライアントは「スマートファイル」というコンセプトを導入した(このコンセプトは2013年7月のブログ投稿で華々しく先行披露され、数カ月後のWindows 8.1公開の際に正式発表された)。この機能は、Windows 10の最初の2つのプレビューリリースでは変更されなかった。

 「Windows 10 Build 9860」搭載PCで、筆者のOneDriveフォルダは以下のように表示される。

figure_2

 スマートファイルを使用する場合、「File Explorer」のOneDriveフォルダは、サインイン済みアカウントのコンテンツ全体を、クラウドだけに保存されているファイルもローカルで利用可能であるかのように表示する。このPCでは、1つのフォルダのみに「Available offline」(オフラインで利用可能)という印が付けられている。そうしたオフラインで利用可能なファイルについて、ローカルのOneDriveフォルダには、クラウド上のオリジナルファイルの完全に同期されたコピーが保持される。「Online-only」(オンラインのみ)に設定したファイルとフォルダの場合、スマートファイルは実際のファイルではなく、メタデータとサムネイルを含む小さなスタブとなっている。

 この巧みな設計のおかげで、ユーザーは膨大なクラウドライブラリのコンテンツ(例えば、100Gバイト分の写真)をあたかもローカルデバイスで利用可能であるかのように閲覧できるが、それに必要なスペースはそれらのコンテンツの総容量よりはるかに少なくて済む。

 「Build 9879」で、そうしたスマートファイルのプレースホルダは姿を消した。File ExplorerでのOneDriveコマンドも撤廃された。

 この新しいビルドから、これらのタスクはすべて「OneDrive Sync App」(バックグラウンドで動作し、システムトレイにアイコンが表示される)内から実行しなければならなくなった。フォルダをオフラインで利用できるように、同期を指定するには、ツリースタイルのリストを開いて、チェックボックスにチェックを入れて選択する。

figure_3

 選択されなかったファイルは全く同期されない。それらのオフライン限定のファイルについては、File Explorerにプレースホルダは作成されず、ウェブブラウザでOneDriveにアクセスする以外に、そうしたファイルが存在していることを知る術さえない。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. 運用管理

    メールアラートは廃止すべき時が来た! IT運用担当者がゆとりを取り戻す5つの方法

  2. セキュリティ

    AIサイバー攻撃の増加でフォーティネットが提言、高いセキュリティ意識を実現するトレーニングの重要性

  3. ビジネスアプリケーション

    新規アポ率が従来の20倍になった、中小企業のDX奮闘記--ツール活用と効率化がカギ

  4. ビジネスアプリケーション

    カスタマーサポート業務で生成AIはどう使えるか、代表的な活用場面を解説

  5. セキュリティ

    「どこから手を付ければよいかわからない」が約半数--セキュリティ運用の自動化導入に向けた実践ガイド

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]