IaaS「ニフクラ」に、企業システムへの不正侵入を検知する「IDSサービス」と、クライアント環境からVPN接続できる「リモートアクセスVPNゲートウェイ」サービスを追加した。4月10日から提供し、セキュリティと利便性を強化するという。同日、ニフクラを提供する富士通クラウドテクノロジーズ(旧ニフティ、中央区)が発表した。
IDS(Intrusion Detection System:不正侵入検知システム)サービスは、インターネット通信回線上を流れるパケットを監視、検知した際に管理者に通報するサービス。不正アクセスでよく用いられる手段をパターン化し実際のパケットと比較する、ミラーリング型の監視となるという。
通信情報を変換する必要がないため、導入に伴うネットワーク上の設定変更は不要。誤検知の場合でも自動での接続遮断せず、継続性が求められるシステムに適しているとしている。
独自の監視ルールなど個別カスタマイズ可能で、サービスの運用はパートナー企業のセコムトラストシステムズ(渋谷区)が担当する。
リモートアクセスVPNゲートウェイサービスでは、ニフクラとVPN接続できるソフトウェアをクライアント環境に導入。アクセス経路を秘匿化し、安全なリモートアクセス環境を提供するという。
閉域網の敷設や機器の設置は不要。導入負荷を軽減し、迅速かつ容易なセキュリティ対策ができるとしている。自宅や外出先などオフィス以外の場所でニフクラ環境での開発、メンテナンスができるという。
IDSサービスの提供価格は、税別月額基本利用料金が1IDあたり15万円、監視対象料金が1IPあたり1万5000円。Windows用とLinux用の標準な検知基準となるデフォルトポリシーでの検知となる。顧客のサーバー構成に応じてポリシーをチューニングするカスタムポリシーはオプションとして提供。1回あたりの導入作業料金が58万円、1IDあたりの月額利用料金は7万5000円。
9800円の月額プラン、1時間18円の従量プランから選択できるリモートアクセスVPNゲートウェイは、同時接続数50クライアントまで。