NVIDIAはサーバ向けPCIeカード型GPU「Tesla P100」を2016年第4四半期に発売すると発表した。
NVIDIAによれば、同社の「Tesla Accelerated Computing Platform」の最新製品であるこのGPUは、CPUベースの汎用ノード32台分以上のスループットを提供する「スーパーノード」の実現を可能にし、金銭的コストと運用コストを最大70%削減できるという。
提供:NVIDIA
NVIDIAのアクセラレーテッドコンピューティング担当バイスプレジデントIan Buck氏は、「HPCやAIによって、スーパーコンピューティングに対する研究者の需要は際限なく増えており、これに対応するには、アクセラレーテッドコンピューティングの道に進むしかない」と述べている。
Tesla P100は、PCIeの形式で提供され、GPUアクセラレーションに対応しているサーバのほとんどで利用できる。
NVIDIAによれば、1台のTesla P100搭載サーバは、AMBER分子動力学コードの実行に関して、CPUのみのサーバノード50台よりも高いパフォーマンスを発揮し、VASP材料科学アプリケーションを、CPUのみのノード32台分よりも高速に実行できるという。
このGPUはNVIDIA GPU BOOSTテクノロジを使用しており、倍精度では4.7テラフロップス、単精度では9.3テラフロップス、半精度では18.7テラフロップスの性能を発揮する。
Tesla P100 GPUアクセラレータには2種類の構成が用意されており、16GバイトのCoWoS HBM2スタックドメモリを搭載する構成ではメモリ帯域幅は720Gバイト/秒、12GバイトのCoWoS HBM2スタックドメモリを搭載する構成ではメモリ帯域幅は540Gバイト/秒となる。
NVIDIAは5月、最新のGPUである「GeForce GTX 1080」を発表している。同社によれば、この製品は9テラフロップスの処理性能を持ち、8GバイトのGDDR5Xメモリを搭載しており、「GeForce GTX 980 Ti」や「GeForce GTX TITAN X」よりも高速で、しかも電力効率が3倍になったという。
GeForce GTX 1080はNVIDIAのPascalアーキテクチャを採用した最初のゲーミングGPUだ。同社は、この製品は世界を見て、学習し、シミュレーションするコンピュータのエンジンとしての目的を持って作られたと述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。