最近は「TikTok」や、「Instagram」のリール動画の人気が高いため、Appleもサムスンも動画機能に力を入れている。筆者のように動画をよく撮るユーザーにとってもこの機能は重要だ。iPhoneに変えてから動画の質が上がった実感がある。色はより自然に、画像はよりシャープになった。「シネマティックモード」は被写体を際立たせ、プロフェッショナルな雰囲気の仕上がりになる。サムスンにも、Appleのシネマティックモードに相当する「ポートレート動画」と呼ばれるモードがあり、背景のぼかしなどをうまく処理してくれるが、iPhoneと比べると物や人物の輪郭はややあいまいだ。
Galaxy S23 Ultraの方が明らかに優れていると断言できるのは動画の手ぶれ補正だ。階段を歩いていても、まるでジンバルを使っているかのように驚くほど滑らかな映像を撮影できる。iPhoneのほうが映像から段差が感じられ、揺れも大きい。
正直、iPhone 14 Proのカメラバンプはひどいと思う。それと比べると、S23 Ultraのカメラは凹凸が控えめで、新鮮に感じる。置いた時の安定感もいい。
S23 Ultraに付いてくる「Sペン」は楽しいおまけだが、実際に使うことはほぼない。そもそも手書きで書きたいものはそうないし、画面をタップすればたいていのことはできてしまう。それでも、今はなき「Galaxy Note」シリーズの遺産が受け継がれている様子を見るのはうれしいものだ。
Galaxyシリーズのスマートフォンを使っていた頃は、ディスプレイに指を置くだけでロックを解除できる画面内指紋認証が気に入っていた。うれしいことに、この機能はS23 Ultraでも健在だ。iPhoneに乗り換えた当初は、この機能が恋しかったが、「Face ID」もよくできているのですぐに慣れた。どちらの機種でも、画面のロック解除はストレスフリーだ。
Galaxy S23 Ultraは、ストレージ容量が256GBのモデルが1199.99ドル(約16万3000円)であり、同じく256GBのストレージを搭載しているiPhone 14 Pro Maxと同程度となっている(日本では税込17万9800円)。画面サイズのひと回り小さいiPhone 14 Proであれば256GB搭載モデルは1099ドル(同16万4800円)だ。「Galaxy」ファンであろうと「iPhone」ファンであろうと、1200ドルは大金だが、いずれのモデルもこの金額を出す価値があると言えるだろう。
筆者にとって、過去に見切りをつけた世界に再び目を向け、Galaxyファミリー製品のユーザーであり続けていれば購入していたかもしれないモデルと、今使っているiPhoneを比較するのは楽しい作業だった。S23 Ultraには、より明るく、鮮やかな写真や、動画撮影時の優れた手ぶれ補正技術、驚くべきバッテリー持続時間といった魅力がある一方、iPhoneには、もうしばらくAppleのエコシステムにとどまろうと思わせる、スペックを超えたメリットがある。AirDropやiMessageのような機能は、シームレスなユーザーエクスペリエンスを実現してくれる。また、iPhoneの動画の品質は何にも代えがたい。
とは言うものの、まわりの人たちをあっと驚かせるような写真を撮影したくなれば、S23 Ultraに手を伸ばす可能性が高い。そして、実はiPhoneで撮影した写真ではないと告げたときのびっくりしたリアクションを期待すると思う。
以下の動画では2つの機種で撮影した動画や写真を比較している。気になる人はチェックしてみてほしい。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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