なお、日本では今後、携帯電話キャリアを介した端末提供も行う予定で、これは「まもなく発表される」と明言した。また、Moto Modsを活用することで、モバイル決済が広まっている日本にマッチするような端末もスピーディに提供できるという考えだ。
モトローラの強みは、買収によりエンジニアやR&Dが充実したこと、サプライチェーンを管理していることで、「意味のあるテクノロジを提供できること」だとランクザン氏。意味のあるテクノロジは、当然より良いものになるが、「特にコネクティビティが重要」と指摘した。複数のデバイス間で同じ体験ができることが求められ、そこにはクラウドのインフラやソリューション、AIやビッグデータの分析が欠かせないという考えだ。
そうしたインフラや技術をすでに持っているモトローラ(レノボ)だが、「モトローラはチャレンジャーだと思っている」とランクザン氏は謙虚な姿勢を崩さない。ブランド知名度は抜群で年間7000万台のスマホを販売している同社だが、「3位ではない」からだ。3位になるためには、挑戦を続け、端末の各機能を着実に改善し続ける一方で、「ハッとするようなイノベーションが必要」だという考え。「日本で成功しているような、プレミアムな体験を納得する価格で提供することが大切」であり、従来とは異なるアプローチでユーザー体験のリ・イメージング、再発明が必要だと述べた。
しかし、業界はアップルとサムスンという2大メーカーが圧倒的な強さを見せている。現在、3位にはファーウェイが立ち、さらに上位を目指しているが、1位、2位が2桁台のシェアを占める中、3位以下のシェアは数パーセントと1桁台で、マーケットシェアの差が非常に大きい。さらに4位以下は「どんぐりの背比べ状態」という激戦環境。その中でレノボ(モトローラ)は3位を目指さなくてはならない。
ランクザン氏は「マラソンでやっていく」と長期的な視野に立って事業を進めていく姿勢を示した。テクノロジの進化が速いスマホビジネスは「鋭く研ぎ澄ましていることが大切」な一方、長期の投資を維持することも重要。「どの市場でも平均を上回る戦略」でトップ集団から離れず、上位を狙うという。そして最終的には「価値提案とブランドが一致する立ち位置」を確保することが目標だ。
スマートフォン業界、特に中国はメーカーの浮き沈みが激しい業界だ。そこで生き残り、グローバルで上位を目指す姿勢に底力を感じる。
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