IDプラットフォームのAuth0が1500万ドルの出資金を調達した。開発者向けのIDおよび認証プラットフォームを強化して、セキュリティ市場を開拓する狙いだ。
Auth0は米国時間8月24日、ベンチャーキャピタル企業のTrinity Venturesが主導するシリーズBの資金調達ラウンドが成功したと発表した。
Auth0は開発者らと協力して、ウェブ、モバイル、およびバックエンドシステムに認証および承認システムを追加できる汎用プラットフォームを開発している。この新興企業と契約している企業は7万5000社を超える。Auth0が提供しているのは、シンプルなユーザー名とパスワード、シングルサインオン(SSO)機能、多要素認証、パスワード不要の認証などを実現するシステムだ。
Auth0に注目した投資企業としては、Trinity Ventures、Bessemer Venture Partners、K9 Ventures、Silicon Valley Bankなどがある。売上高が前年比で5倍に増えたことを公表したAuth0は、シリーズBの資金調達ラウンドでさらに1500万ドルを確保したことで、IDaaS(Identity as a Service)プラットフォームの成長を加速させるとともに、顧客向けに新しい高度なセキュリティ機能を投入する。
なお、資金提供契約の一環として、TrinityのゼネラルパートナーであるKaran Mehandru氏がAuth0の取締役に加わった。
Auth0は資金調達ラウンドで、これまでに合わせて2400万ドルを調達している。
Auth0の最高経営責任者(CEO)を務めるJon Gelsey氏は次のように述べている。「IDは資産だ。これがセキュアでなければ問題が生じる。4年前にAuth0を設立して以降、われわれは契約者が摩擦のない方法で強力なIDセキュリティ対策を実施できるようにしている」
「今回の新たな資金調達は、契約者のために一段と強力なセキュリティに注力した製品開発を推進する助けになるだろう。これには、Auth0の『Anomaly Detection』(異常検知)スイート内で使用できる各種機能が含まれる」(Gelsey氏)
Auth0はさらに、漏えいしたパスワードを検出する新たな機能も導入した。これにより企業は、顧客が自社のアカウントで使用しているパスワードが他のサードパーティーのドメインで悪用された場合に、自動的に検出してその顧客に通知する機会が得られる。契約者はその後、パスワードのリセットが完了するまで、アクセスをブロックしたり、2要素認証などさらに高度なセキュリティを要求したりできる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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