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スマートフォンネイティブが見ている世界

「Pokemon GO」にハマる子どもに大人が注意すべきこと

特集

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 「Pokemon GO」が話題だ。Pokemon GOとは、スマートフォン向けゲームアプリであり、全世界で高い盛り上がりを見せてすっかり社会現象となっている。

 街角を見渡せば、これまでゲームをしていなかったような世代の人たちもスマホを見ながらゲームに興じている。普通の住宅街でもポケモンの名前が耳に入ってくるし、小さな子どもにPokemon GOをさせながら歩く保護者や、ゲームに興じる高齢者も見かけた。

「Pokemon GO」
「Pokemon GO」

 ポケモンは可愛らしく、スマホさえあれば無料でアプリをダウンロードして、いつもの街角で遊べるのはとても新鮮で楽しい行為だ。通常のゲームとは違い、家に引きこもらず外に出かけねばならないところも面白い。

 ゲームの公開日は夏休み時期に合わせたと思われ、ゲーム自体もポケモン世代の大人だけでなく10代もターゲットにしていると言われている。しかし、このアプリはさまざまな危険をはらんでおり、すでに事件も起きている。Pokemon GOにおける若者のトラブルと注意点、保護者が注意すべきことについて見ていきたい。

世界で相次ぐ若者の「Pokemon GO」による事故

 毎日のように、Pokemon GO絡みの事件が報道されているので、耳にした方も多いのではないか。

 7月23日、栃木県真岡市でPokemon GOをしながら軽自動車を運転していた女子短大生(20)が、信号待ちの乗用車に追突した。25日には大津市浜町の男性会社員(21)が運転する車が、信号待ちをしていた乗用車に追突。その弾みで前方の車1台も巻き込まれ、合計3台の玉突き事故となった。男性会社員は運転中に同ゲームをしており、つい夢中になってしまい、急ブレーキを踏んだが間に合わなかったという。

 24日、徳島市で自転車に乗りながらPokemon GOをプレイしていた女子高生が、70代の歩行者女性にぶつかった。女子高生は、「ゲームに気を取られていて周りが見えていなかった」と語っている。26日には、東京都足立区で、男子高生が同ゲームをプレイしながら自転車に乗り、30代男性会社員が運転する対向の自転車と接触する事故が起きた。男子高生は、ゲームをプレイしていて気づくのが遅れたという。

 JRなど全国の鉄道事業者23社および、日本地下鉄協会は26日、顧客の安全確保などの観点から、鉄道施設内でキャラクターを出現させないよう要請書を出している。そのほかにも、最高裁判所が全国の裁判所を除外するよう開発会社に申し入れたほか、長崎市で平和記念公園がポケストップ(アイテムなどを入手できるポイント)に設定されているのはふさわしくないと削除要請を出した。出雲大社などでも境内でのPokemon GOを禁止する動きが起きている。

 先行して配信されていた海外でも、事件は多数起きている。21日には、モンタナ州スウィートグラス郡でアメリカ国境警備隊が、カナダ側から歩いて国境を超えてくる子ども2人を発見した。子どもたちはPokemon GOに夢中になるあまり、気づかぬうちに不法入国してしまっていた。

 子どもや若者たちに共通することは、ハマりすぎて周囲が見えなくなっていること、しても良いことと悪いことの区別がつかなくなっていることだ。周囲を危険に巻き込む行為も多く見られるのが特徴だ。

 先日、女子高生が同ゲームのプレイ中動画をアップロードしているのを見かけた。彼女たちは集団でわいわいはしゃぎながら、人混みの中でスマホをかざして歩き回っていた。若者たちは特に集団になると周囲が見えなくなり、仲間内で暴走してしまう傾向にある。事件にはつながらないまでも、危険行為が多く潜んでいることを強く感じた。

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