Mozillaは財務的に自立しつつあり、今後もGoogleの資金なしでやっていけると見込んでいる。Mozillaの2014年の売上高(納税申告書で明らかになったばかりだ)は3億3000万ドルで、2013年の3億1400万ドルから増加した。最高財務責任者(CFO)を務めるJim Cook氏は、Mozillaの新しい「極めて強力な」検索契約を考慮すると、2015年の数字はさらに改善すると指摘した。
Cook氏は次のように述べている。「われわれは、来年の業績発表を非常に楽しみにしている。2015年も引き続き、実に好調な収支報告となるだろう」
Googleからのコメントはない。
Mozillaは非営利組織であり、ブラウザ市場でしのぎを削っているGoogle、Microsoft、Appleとは運営形態が異なる。ただし、当然ながらMozillaも組織の存続と人材の採用には注意を払っている。Cook氏によると、2014年末時点でMozillaが保有する現金および現金同等物は約2億7000万ドルで、1年前より2000万ドル増加したという。Mozillaでは現在、全世界で約1000人の職員が働いており、1万人を超えるボランティアの協力も大きな力になっているとCook氏は言い添えた。
Dixon-Thayer氏によると、Mozillaの検索関連の収入は、固定収入と売上高を組み合わせたものがベースになっており、売上高はFirefoxが生み出すトラフィックに左右されるという。
スマートフォンの分野では、GoogleのAndroidと、同じく競合するAppleの「iOS」が支配的地位にあるが、Mozillaは独自のモバイルOSであるFirefox OSで対抗しようとしている。Mozillaの戦略は、まだスマートフォン革命を経ていない途上国市場のローエンドスマートフォンにこのOSを広めることだった。しかし、2014年にMozillaの最高経営責任者(CEO)に就任したChris Beard氏は2015年に入って、この計画がうまくいっていないと結論づけた。モバイルの新たな目標は、Firefox OSを熱心なファンに広めることだ。現在、Androidスマートフォンのユーザーは、Firefox OSをAndroidアプリとして実行するバージョンをインストールできる。さらに試してみたい場合は、Androidを完全にFirefox OSに置き換えることもできる。
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