米国時間10月14日、モバイル決済企業のSquareが新規株式公開(IPO)を正式に申請したことが明らかになった。
6年前に設立された同社は、数カ月前からIPOを申請すると予測されていた。2015年夏にかけて報道が出回り、Squareが新規株式公開(IPO)のための書類を非公開で米証券取引委員会(SEC)に提出したと報じられた。
Squareの創業者で最高経営責任者(CEO)でもあるDorsey氏は10月5日付けで、Twitterの正式なCEOにも就任している。
CEOが別の企業のCEOも務めているという珍しい状況について、Squareは14日に米証券取引委員会(SEC)に提出した書類の中で、「Dorsey氏がSquareに充てる時間、注意、労力に影響を及ぼすことが、ときにあるかもしれない」と記した。
Squareは、ニューヨーク証券取引所にティッカーシンボル「SQ」で上場する計画である。
Squareは、小さな白いプラスチック製のカードリーダーで最もよく知られているだろう。これをスマートフォンやタブレットに差し込めば、小規模事業者でもクレジットカード決済を受け付けることができる(Squareは手数料を課すことで利益をあげている)。同社は、「iPad」をPOSシステムに変える「Square Stand」も開発している。
今回のIPO申請の1年以上前には、損失の増大と保有現金の減少を理由にSquareが身売りを検討しているとThe Wall Street Journal(WSJ)が報じた。Squareの広報担当者は当時、同社が身売りを真剣に検討したことはまったくないと否定していた。
今回、非公開企業だった同社の財務状況が公開されたことで、Squareがかなりの損失を計上していたというWSJの報道が正しかったことが明らかになった。新興企業である同社は、2014年に1億5400万ドル、2013年には1億450万ドルの損失を計上している。しかし、2014年の売上高は前年比で54%増加して8億5020万ドル、2015年6月末時点の現金保有高は2億ドル弱となっている。
14日の提出書類によると、SquareはIPOによって約2億7500万ドルの調達を目指しているという。
IPOは2015年内に実施されると見られているが、具体的な日程は定められていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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