ネオキャリアグループのワイルドカードは7月16日、同性愛者や両性愛者らに特化した人材紹介・転職支援サービスを開始した。求職者の利用は無料で、ワイルドカードは採用が成功した企業から成約料を得る。性的少数者であることを明らかにした上で転職活動ができるため、多様性を尊重する価値観のある企業とつながりやすいという。
想定利用者は、同性愛のレズビアンとゲイ、両性愛のバイセクシュアル、身体と心の性が一致しないなどのトランスジェンダー(性的少数者、またはそれぞれの頭文字を取って「LGBT」と呼ばれる)。
専用のウェブページで会員登録をすると、ワイルドカードに所属する専任のキャリアアドバイザーによる1時間半程度の面談を受けられる。キャリアアドバイザーは求職者の希望にそった企業の求人情報を紹介し、求職者にエントリーの意向があれば企業に連絡する。その後、書類選考を通過すれば、企業との面接を1~3回程度行うことになる。なお、面接の日程調整や合否の連絡などはキャリアアドバイザーがサポートするという。
電通総研による2012年のインターネット調査によれば、20~59歳の男女約7万人のうち、LGBTの割合は5.2%(約3640人)を占める。そのうち約7割が「職場で差別的な言動がある」と回答するなど、職場での人間関係などに悩んでいるという。
また同調査によると、LGBTは高学歴、高収入の優秀な人材が多い。ワイルドカードは「景気回復傾向による人材採用の売り手市場感が高まる今、企業が優秀な人材を採用する上で、LGBTの人材採用は非常に有効」と見ている。
なおサービス利用者の集客には、LGBTの情報ポータルサイト「2CHOPO」が協力している。
ワイルドカードは7月14日から、スタートアップ企業を中心に支援するソーシャルリクルーティングサービス「Ambitious(アンビシャス)」も運営している。
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