セールス・オンデマンドは6月4日、エデュケーショナルロボット「Romo(ロモ)」を7月24日に発売すると発表した。予約は同日より公式ウェブサイトで受け付け中だ。価格は税別で1万4500円。
Romoは米国のロモティブが開発した製品で、セールス・オンデマンドが日本総代理店として販売する。ロモティブは、2011年8月に米国サンフランシスコに会社を設立。クラウドファンディングサービスKickstarter(キックスターター)で11万ドル以上の資金調達に成功して事業を開始した。
RomoはWi-FiでiPhone、iPod touchと接続し、iOSアプリを用いて駆動できるロボットだ。アプリはApp Storeからダウンロードする。料金は無料。アプリがロボットの“脳”の役割をし、iPhone上にさまざまな表情を映し出せる。
また、アプリ内のミッションをクリアすることで、Romoが成長し、新たな動きや表情を獲得できる。ミッションクリアで獲得した動きや表情を組み合わせ、簡単なプログラミング操作でオリジナルの動きを教えることも可能だ。Romoのプログラミングは目に見える形で直接体験できるため、親子で楽しみながら、子どもの論理的思考や創造力、思考力を育めるとしている。
このようにRomoをトレーニングすることで、能力と機能が拡大するように設計されており、対象物を追跡したり顔や進路を認識したりできるようになる。また、個体ごとに専用の番号が割り当てられており、Wi-Fiを経由して別の端末を用いて遠隔操作やビデオ通話も可能だ。
「日本はロボット発祥の地だと思っている」──ロモティブ CEOのケラー・リナウド氏は、ホンダのASIMOやソニーのAIBOなどを例に挙げ、来日できて嬉しいと挨拶した。しかし、実際にはまだほとんどの家庭にロボットはないと指摘。「ロボットはコンピュータサイエンスと現実の世界が交わる点なのに、残念なこと」と話す。
子どもの保育や高齢者の介護には巨大なマーケットがあり、ロボットが必要とされている。こうした問題をどのように克服すればいいのか考えた結果、「大きくて高価なロボットを開発する代わりに、小さなロボットを開発したらどうかと考えた」とRomoが生まれた背景を明かした。
「スマートフォンのアプリやハードウェアを活用することで、通常のロボットより0.1%のコストで開発できたらどうか?モバイルインターフェースの有用性をプラットフォームに適用したらどうか。まさに2年間そのようなことを考えて開発してきた」(リナウド氏)
当初のターゲットは、8歳から12歳の子どもを想定していたが、実際に販売してみると購入する大半は大人だという。
Romoは対応機種によって2つのラインアップがあり、iPhone4/4S、iPod touch第4世代に対応する「ROMO 3B」とiPhone5/5S/5C、iPod touch第5世代に対応する「ROMO 3L」がある。本体サイズはいずれも幅114mm×高さ76mm×奥行き142mmで、重さは454g。
なお、販売と標準アプリおよびハードウェアに関するサポートは、セールス・オンデマンドが行う。セールス・オンデマンドはロボット掃除機「ルンバ」の日本総代理店としても知られる。ルンバで培ったノウハウをもとにRomoでもカスタマーサービスを提供するほか、今後は日本向けにコミュニティを作り、その中でプログラミングなどの情報交換ができるようにしてく考えだ。
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