「Microsoft Office」が「iPad」で利用可能になったことで、外出先での文章、スプレッドシート、プレゼンテーションの作成の選択肢がまた1つ増えた。これを機会に人気の生産性スイート製品を比較検討する。
このガイドでは、Microsoft Office、Appleの「iWork」、「Google Docs」という3つの主要な生産性スイートオプションを紹介する。また、無料で提供されているApacheの「OpenOffice」と「LibreOffice」も取り上げる。
本記事で解説する各スイート製品には、中核となる3つのプログラムが含まれている。文章の執筆やテキスト文書の編集のためのワープロツール、データの整理と分析を行うためのスプレッドシートツール、スライドショー作成のためのプレゼンテーション構築ツールだ。各プログラムの機能を事細かに説明するのではなく、各生産性スイートについて知っておくべき重要な特徴を挙げていく。また、ニーズや予算に応じて適切なサービスを選ぶためのヒントも紹介する。
Microsoft Office | Apple iWork | Google Drive | OpenOfficeまたはLibreOffice | |
---|---|---|---|---|
OS | Windows、Mac | Mac | オンラインのみ | Windows、Mac、Linux |
アプリ | iOS、Android、Windows Phone | iOS | Android、iOS | なし |
利用料金 | 100ドルからサブスクリプションサービスを利用可能 | 無料 | 無料 | 無料 |
Microsoftの生産性ソフトウェアであるOfficeは、26年近くにわたって標準の座を維持している。「Word」であれ、「Excel」であれ、「PowerPoint」であれ、Officeアプリケーションの少なくともどれか1つは誰もが目にしたことがあるはずだ。これら3つが中核的なアプリケーションだが、Officeには、デスクトップ電子メールソフトウェアの「Outlook」、メモ管理アプリの「OneNote」、HTMLエディタの「SharePoint Designer」も含まれる。Microsoftのクラウドストレージサービス「OneDrive」さえもOfficeファミリに組み込まれようとしている。
Officeがこれほど長期間にわたって人気を維持してきたのは、Microsoft Wordの豊富なテンプレートから、Excelの強力な計算機能とプログラミング機能、PowerPointのアニメーションによる画面切り替えやマルチメディアオプションまで、大半のユーザーが使いきれないほど多くの機能を搭載しているからだ。さらに、変更履歴の記録やコメントの挿入など、共同作業を簡単に行うための内蔵ツールも多数備えている。
Officeを購入する方法は2つある。1つはデスクトップスイートを購入する方法だ。一番安いのは学生向けの140ドルのエディションで、1台のマシンにのみダウンロードすることができる。しかし、Microsoftは数年前から「Office 365」サービスを熱心に売り込んでいる。Office 365は年額制のサブスクリプションサービスで、個人ユーザー向けプランの開始価格は100ドルだ(開始価格が150ドルの法人向けプランと、80ドルの学生向けプランも用意されている)。1つまたはすべてのOfficeアプリを最大5台のマシンにダウンロードでき、作業中の文書をほかのユーザーとリアルタイムで共有することも可能だ。
Office 365は、タブレットやスマートフォンで文書を編集する唯一の方法でもある。「Android」版、「iPhone」版、そして新たにリリースされた「iPad」版のアプリを利用するには、サブスクリプションが必要だからだ。ただし「Windows Phone」では、Office 365のサブスクリプションを契約していなくてもOfficeを利用できる。
こんな人に最適:複数のデバイスで自分のファイルにアクセスしたいユーザー。サブスクリプションサービスを購入することで、初期費用を抑えたいユーザー。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」