サンフランシスコ発--Googleにとって、未来の地図とはユーザー各人の生活のなかで、そのユーザーと世の中に関するあらゆる知識をリアルタイムで地図上にプロットするというものだ。
「Google Maps」担当の製品管理ディレクターであるBernhard Seefeld氏は「Gigaom Roadmap 2013」カンファレンスで「われわれは、あらゆるコンテキストと、あらゆる人々のためのまったく新しい地図を作り上げることができる」と述べたうえで、「それは、これまで誰も目にしたことがない特殊な地図であり、その瞬間のデータを視覚化するために用意されたものとなる」と語った。
初期の地図作成に数々の発見の物語があったように、新たな地平を開拓していくなかでエモーショナルなつながりを生み出していくことによって、GoogleはSeefeld氏が言うところの「ユーザーの実生活におけるつながりを反映し、未来を垣間見せるとともに、おそらくはその未来に通じる道しるべとなるエモーショナルな地図」を作り上げたいと考えている。
Googleのコンテキストアウェアな地図は、基となる地図データを洗練、拡張したうえで、そのデータと、同社のパーソナルデジタルアシスタント技術「Google Now」の力の源となっているアプリケーション群から得た個人データなどを組み合わせる必要がある。
Google Mapsのユーザーエクスペリエンスを担当する主任デザイナーJonah Jones氏は「こういった地図は、ユーザーの関心事を描き出さなければならない。地図を縮小すると、ラベル同士が重なり合ってしまうため、見せるべき重要なものを選択する必要がある」と述べた。
Jones氏の説明によるとGoogleの地図は、ユーザーが評価したり、レビューを書き込んだ場所や、一緒に時間を過ごす相手、ユーザーの友人が訪れたりお気に入りにしている場所、ユーザーがフォローしているスポーツチームといった知識を基に、最も適切なコンテキストデータをまとめ上げ、インタラクティブかつ視覚性に富んだかたちで提示できるという。
例を挙げると、ユーザーの訪問している都市で、そのユーザーがフォローしているサッカーチームの試合が行われている場合、地図を拡大すれば得点状況やその他のデータを表示させることができる。また、ユーザーがパリを訪れている場合、ユーザーの興味や、過去の訪問場所を考慮して、ユーザーのプロフィールに合致する、まだ訪れていない場所を提示することもできる。Jones氏は「われわれは、ランク付けをやり直すなどして、飛び抜けて興味深いものが地図上に表示されるようにする」と述べていた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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