近頃のティーンエイジャー(13~19歳の若者)がバーチャルな時間をどこで過ごしているのかを知りたければ、彼らがスマートフォンを使っているところを観察すれば良い。彼らの世界は、大人が高度な写真サービスの1つであると誤解している「Instagram」アプリケーションや、どう見てもMark Zuckerberg氏のソーシャルネットワークほどは古風でないほかのアプリを中心に回っている。
Facebookの最大の課題の1つはそこにある。世界中に10億人以上のユーザーを抱え、売り上げを増やすという暗黙の使命を帯びているFacebookは、あまりにも複雑かつ危険で、そして何よりも、あまりにも多くの保護者が利用しているため、ティーンエイジャーが切望するデジタル世界での自由や解放感を与えるのが難しくなってしまった。
トゥイーン(8歳~12歳の子ども)とティーンエイジャーにとって、Instagram、そして最近では「Snapchat」(一定時間経過後に削除される写真や動画を送信できるアプリ)は、Facebookと正反対の存在になっている。つまり、シンプルで秘密めいて見え、楽しい。学校の至る所で、子どもたちはこれらのアプリをマリファナであるかのように扱い、否定できない快楽と自分はクールだと感じられる一時的な充足感を求めて、薄暗い場所でそれらのアプリを楽しむ。一方で、ハーバード大学の寮の部屋にルーツを持つFacebookは、Instagramの買収によって最も若いトレンドセッターたちの多くを獲得したにもかかわらず、彼らの好みに遅れずについていくのに苦労している。
Facebook関係者にそのことを尋ねたとしても、「多くの若者を含む10億人以上の人々がFacebookを利用してつながり、共有を行っていることにわれわれは満足している」という答えが返ってくるだけだろう。
ティーンエイジャーに関するFacebookの問題を数値で表す明確なデータはない。しかし、ティーンエイジャーを観察したり、保護者やアナリストから話を聞いたりした経験や、同社のいくつかの声明から、われわれはFacebookがこの年齢のグループに訴求できていないことを知っている。
Facebookはこの数週間で2回、ティーンエイジャーへの訴求の問題についてわれわれに語った。Facebookは年次報告書を提出した際に、年若いユーザーがFacebookの代わりにほかのサービス、特にInstagramを利用するようになっている、と初めて投資家に警告した。
その後、最高財務責任者(CFO)であるDavid Ebersman氏は先週、Instagram(同氏は「若い世代」の間で人気の高いアプリケーションと説明した)がFacebookの「強力なライバル」になっていることを認めた。この発言は奇妙に思えるが、利益に飢えているFacebookがまだInstagramからわずかの売り上げも得ていないことに気付くと納得できる。
われわれに分かっているのは、Instagramが既に高い人気を誇るサービスで、急速な成長を続けているということだ。そしてFacebookは自分たちが得た情報に基づいて、あなた方が尋ねているユーザーたち、つまり若い世代の間でInstagramは非常に高い人気があると考えている。それらのユーザーにとって便利な製品を構築すること、そして、彼らが安心して有意義な体験を楽しむことのできる製品を構築することは、Facebookにとって極めて重要である。それがFacebookの優先事項リストの上位にあるのは間違いない。
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