質問1:キーワードは「Acqui-Hire(買収による人材の獲得)」です。シリーズAとして、VCやインキュベーターから数千万円規模の資金調達をした起業家達は、シリーズBでビジネスの真贋が問われると思います。ビジネスの立ち上がりの鈍化や資金の枯渇、シリーズAの種類株の処理などハードルはあると思いますが、Acqui-Hireもイグジット機会ととらえて、優秀なチームが生き残り、社会にインパクトを与えてもらいたいと思います。
質問2:国内は「Charat」。大学生エンジニアとコスプレーヤーによるチームのサービスです。慶應義塾大学の感性データベース研究を応用して、キャラクターの解析とレコメンドシステムの構築を行っています。ビッグデータは解析対象が重要という示唆を与えてくれます。
海外は、グーグルも出資する「23AndMe」です。99ドルで個人の遺伝子を解析してくれるサービスです。キットで唾液を採取して、かかりやすい病気から祖先や血縁関係についての情報までを解析してくれます。APIも公開しており、成長が見込まれる個人向け医療分野においてビッグデータ解析の将来を見せてくれます。
質問1:キーワードは「大企業×行政×地方×ITスタートアップ」です。天王洲アイルに、コワーキングスペースを設立した2011年11月以降、大企業や行政、地方から東京のITスタートアップの関心が高まり、支援やコラボレーションがかなり進みました。
2013年には東京都などとの協力でお台場に新たなスペースの建設も計画中ですし、2012年に全国12都道府県で実施した共同イベントを全国展開したりと、今までITスタートアップ業界のみの狭い世界で物事を進めがちだったものが、大きく変わり前進したと感じております。
質問2:国内では、モノづくりロボットスタートアップのabaと大手上場介護機器メーカーとの協業による寝たきりの高齢者を対象とした尿検知シート「Lifilm」に注目しています。テストモデルまでを開発し、それ以降はライセンス販売するというロールモデルで、大手メーカーやその下請けとなる中小企業へのライセンス提供を狙っているそうです。
国外ではデンマークの「Mouseflow」です。優れたUIやUXを備えたウェブ、スマートフォンサービスを作るために、ユーザーの動きを定性的かつ簡易にトラッキングできるサービスです。たとえどんなに小さなスタートアップであったとしても、UIやUXに対する重要度や詳細な調査の必要性は今後もどんどん高まりをみせることは容易に想像できます。その中で、より安く簡易的に調査できるサービスをピックアップしました。
質問1:エコシステム構築の上では、我々を含むさまざまなプレーヤーが起業支援を開始して、数が増えてきているのが良いと考えています。淘汰(とうた)されるものも出てくるとは思いますが、数がないとそもそも良質な案件も出てきません。M&Aによるイグジットの数も増えてくるように思っています。2012年はその元年だったかもしれません。積極的にその動きをしてくれるプレーヤーが出てきたのは良いことで、そういう意味ではキーワードは「爆速」だったかもですね(笑)
質問2:サービス名を具体的に挙げるのは難しいですが、来年からは本格的にスマートフォンを中心に据えたサービスが本格的に浸透し始める元年になると思っています。一般的なユーザーほど、スマホからインターネットを利用していると考えられます。
(スマホアプリのレポートサービスである)AppAnnieが発表した資料では、Google Playの国別売上で日本がトップになりました。ゲームを中心としたマネタイズも可能になってきていることからも、ここに特化したサービスが飛躍するのではないかと考えています。
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