カリフォルニア州パロスバーデス発--Intellectual Venturesの創業者兼最高経営責任者(CEO)のNathan Myhrvold氏は、対立的な立場の聴衆から、特許を購入しライセンスするという同社のビジネスをめぐる攻撃を受けた。これに対して同氏は、知的財産は一種の資本であり、自分はそれに投資しているのだと反論している。
Myhrvold氏は、聴衆からの辛らつな言葉を受け入れた。「敵対意識を持ちたいのなら、そうすればいい。私は学校でも人気者ではなかったし、今もそうではないと思っている。人気者になりたかったら、料理人の集まる大会に行くだろう(同氏は料理本を出版している)。重要な物事というのは常に、初めは受けが悪いものだ」(Myhrvold氏)
「私は自分のしていることが、長期的に見れば本当に革新のためになるものだと思っている」(Myhrvold氏)
大企業、特にAppleやGoogle、サムスンなどモバイル業界の中心にいる企業は今まさに、Myhrvold氏がしていることに取り組んでいる、と同氏は指摘する。同氏は、特許に対する敵意は業界の未熟さを示すものだとしている。同氏の指摘によれば、バイオテクノロジ業界には特許システムのない研究企業はほとんど存在しないという。
Myhrvold氏はまた、Intellectual Venturesが独自の発明を行っていると語った。同氏は、Intellectual Venturesから原子力関連企業のTerraPowerがスピンアウトし、またIntellectual Venturesの研究者がメタマテリアルを用いた新しいブロードバンドアンテナシステムを発明したと述べた。「わが社には、ノーベル賞受賞がほぼ確実な発明者が2人いる」(Myhrvold氏)
特許ビジネスの話題に戻ると、Myhrvold氏はTim Cook氏について何度か言及し、「実際に絵を描いた」人が特許使用料を受け取るべきだというCook氏の言葉に触れた。「特許の周辺にある一連のインセンティブは、特許システムの仕組みの一部だ。発明者は裕福になるべきだ。発明者を増やすべきだ。それはあらゆる人にとって良いことである」(Myhrvold氏)
結局のところ、インタビュアーのWalt Mossberg氏が遠回しに述べ、聴衆があからさまに口にした非難も、自らの会社はテクノロジのために価値あるサービスを提供しているというMyhrvold 氏の考えを変えさせる効果はほとんどなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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