NECは2月28日、スマートフォンによるトラフィック急増を抑制する通信事業者向け「トラフィック削減ソリューション」を販売開始した。端末の能力や無線環境の変動を考慮した映像データ流量の最適な制御、およびウェブ画面内のテキスト部分の圧縮、静止画変換を行うことでトラフィックを抑制する。
同ソリューションでは、NEC独自方式のビデオペーシングを採用。中央研究所で開発したネットワーク帯域変動予測技術を活用し、直近の映像データの送信量を元に、将来の送信データ量を予測。予測したデータ量にあわせて、適切に映像配信ペースを制御する。また、端末における映像データのバッファ(一時保存)蓄積状態を高精度に予測。メモリ容量や処理性能など端末ごとに異なる能力を把握し、端末に応じてきめ細かくデータ流量を制御する。これにより、映像視聴中に再生が停止してしまう現象が発生しない、安定した視聴が可能になるという。
さらに、テキストデータの内容を加工することなく、端末側で復元可能な形式でウェブ画面のテキスト部分を圧縮して送信。スマートフォンやタブレットなど端末種別ごとの表示性能に合わせて、個別に最適な圧縮方法を自動選択して圧縮および送信ができる。これらにより、端末の表示品質を保ちつつ、配信データの削減を実現するという。
NECでは、同ソリューションをネットワークに追加することで、通信事業者はトラフィックを従来比約20%削減できるとしている。なお、同ソリューションは、2月27日からスペインのバルセロナで開催されている「Mobile World Congress2012」のNECブースに展示されている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス