Facebookが有名になる過程で、企業やブランドは標識や目印のない曲がりくねった道を通り抜けてきた。最初は企業も通常のユーザーと同等の扱いで、数千人しか「友人」を持つことができなかった。「アプリ」を作るという方法もあったが、プラットフォームが長続きするかは不確実だった。その後ようやく制約が少ない「ページ」機能が提供されたが、その移行はスムーズにいかない場合もあった。
GoogleがGoogle+を、先行者から得た教訓を生かしたソーシャル体験にしようとしているのであれば、企業情報は肥沃で未知の分野だ。Googleはすでに「ページ」に取り組んでおり、 一般ユーザーの場合の経験を参考にするのであれば、企業がユーザー体験に立ち入りすぎて企業自らが企業の最大の敵となってしまわないようにしながら、一定のプレゼンスを保てるようになる可能性は十分ある。
Google+のサークルを手を抜いて説明すれば、Facebookのリストに相当するものだと言える。しかしこれは誤解を生む説明で、Facebookのリストを使うのは非常に苦痛だし、Facebookはリストを信頼してさえいない。
サークルは、セミプロの図書館員にならなくても、連絡先をドラッグアンドドロップだけで分類できる。元自分の担当営業マンで、街で会うことのある社交相手でもある人がいたとすれば、その人は会社のサークルと住んでいる地域のサークルにドロップするが、人事担当者は会社の方にしか入れないようにすればいい。これなら、ソーシャルストリームで目にするものは文脈に合い、他人と共有するものは適切な相手にしか届かない。自分は誰でもフォローできるが、相手がフォローし返すかどうかは相手次第だ。これは、Twitterの非同期的で公共的な関係と、Facebookが持つ学生寮的な雰囲気の共有ネットワークをうまく調和させたものだ。
ソーシャル的な観点や共有という観点から見ると、サークルはGoogleの初期導入者にはうまく使われているようだ。これほど簡単なネットワークツールはLinkedInを脅かす可能性もあり、ビデオチャットのHangoutやグループメッセージングツールの「Huddles」、そして企業が使いやすいページが、多くのネットワークを持つ人にとって洗練された相乗効果になり得ることは想像に難くない。それに、Googleの連絡先情報をより直感的に管理する方法が提供されるなら、どんなものであってもなんらかのあたたかい評価を得られるはずだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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