トレンドマイクロは7月13日、クラウド上に保存されたデータを暗号化するSaaS「Trend Micro SecureCloud(TMSC)」の提供を開始した。パートナー企業から提供される。
TMSCは、クラウド上のデータをボリューム単位で暗号化し、セキュリティポリシーにあった仮想サーバ以外からのデータへのアクセスを防止する。仮想サーバにインストールされたTMSCのエージェントが対象サーバの情報を収集して、あらかじめ指定されたポリシーを満たしていれば、鍵管理サーバから鍵が発行され、対象の仮想サーバにマウントされたボリュームを複合して、データにアクセスできる。
ユーザー企業のIT管理者は、自社で暗号化のために設備投資せずに暗号化システムを構築できる。企業内のエンドユーザーは暗号化を意識せずにクラウドを利用できるとしている。
対応するクラウド基盤はAmazon EC2、VMware vCloud、VMware vSphere、Eucalyptus 1.6/2.0。Amazon EC2やVMware vCloudを基盤にしたサービスを提供するパートナー企業と連携して、TMSCを提供する。TMSCのAPIを公開することでさまざまなクラウドサービスとの連携も検討している。TMSCと総合サーバセキュリティソフトウェア「Trend Micro Deep Security」を組み合わせることで、クラウド上のデータを暗号化するだけでなく、仮想サーバへの不正アクセスから守ることもできるとしている。
同社の調査によれば、国内企業の21%がパブリッククラウドを運用中か実装中で、55.5%が試験的に導入か検討していることが判明しており、クラウドへの移行が進むと予測している。その一方で、クラウドに対する懸念として「クラウドのデータやインフラのセキュリティ」が60%と最も高く、データやインフラを安全に利用できないことがクラウド移行への最大の障壁であると分析している。
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