ペイパルジャパンは2月22日、日本市場におけるオンライン決済サービス「PayPal」の事業戦略を発表した。
同社の2011年の基本方針は、2010年の成長を継続させることと、多様なPayPalサービス群の投入だ。第2四半期までに、モバイル決済、デジタルコンテンツ向け決済、中小ECサイト向け決済の3つの新サービスを日本で開始するという。
新モバイル決済ソリューションは2月22日に開始した。これは「モバイルエクスプレスチェックアウト」と「モバイルペイメントライブラリ」の2つのサービスから成り立つ。ペイパルジャパンによれば、これまでのモバイル決済には、手数料が高い、モバイル画面ではカード番号を入力しずらい、リードタイムが長いなどの課題があったという。新モバイル決済ソリューションではこうした課題を解決できるとしている。
モバイルエクスプレスチェックアウトはスマートフォンでの支払いに対応したインターフェースを備える。タッチ画面に対応し、素早い決済が可能になっている。モバイルペイメントライブラリはすでに導入事例があり、コニットのAndroidアプリ内課金サービス「Samurai Purchase」の決済手段として組み込まれている。
デジタルコンテンツ向け決済ソリューション「PayPal for Digital Goods」は、アプリやゲーム、電子書籍などを販売するサイトへの導入を目指している。これらのコンテンツに適した少額決済向けの手数料体系を整備したほか、販売サイトから離れずに決済できるようにインターフェースを工夫したという。「Remenber Me」というアカウント登録機能を使うと最短1クリックで決済が可能だ。
Ustream Asiaは浜崎あゆみ氏のカウントダウンコンサートを有料で配信した。PayPal for Digital Goodsはこの有料配信における唯一の決済方法として採用された。
中小ECサイト向け決済ソリューション「Web Payment Plus」では、注文決済と同時に入金、リーズナブルな手数料など、中小企業が導入しやすい仕組みを実現した。ファックスや電話での受注にも対応しているという。
さらに2011年は、開発者向けのアプローチも本格的に開始する予定だ。各種APIを広く告知したり、イベントなどに出展したりすることで、開発者から新しいアプリケーションが生まれることを期待しているという。
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