スペイン・バルセロナ発--世界最大のモバイル関連の展示会である2011 Mobile World Congress(MWC)では、ARMベースのプロセッサを搭載する携帯電話やPCが大多数を占める中、Intelの最高経営責任者(CEO)であるPaul Otellini氏が登壇し、同社の「x86」チップを話題に取り上げた。
Intelはもちろん、「Pentium」や「Xeon」、そして現在の「Core」および「Atom」プロセッサといった同社のx86チップファミリを基盤に勢力を増してきた。しかし、今日のスマートフォンにはARMベースのチップが搭載されおり、こうしたチップを提供する企業には、QualcommやTexas Instruments、そしておそらくはIntelが最も懸念するNVIDIAも新たに加わっている。当地で開催中のMWCでは、これらの製品が高い注目を浴びている。
では、Intelチップベースのスマートフォンはいつ登場するのだろうか?
「2011年だ」とOtellini氏は述べたが、それ以上詳しくは語らなかった。「顧客企業を事前発表することはできない。非常にエキサイティングなことになると思う」(Otellini氏)
モバイル端末に関しては、Intelは何年もの間、苦い経験をしているが、今後もモバイル技術の優先度が高いのは明白である。Intelと同様にPC世代の企業であるMicrosoftも、モバイル市場では遅れをとっているが、注目を集めたNokiaとの提携によって、自社の勢いを加速させたいと考えている。Intelもその緊急性を、はっきりと理解している。
「ウルトラモバイル端末という新しいカテゴリが出現している」とOtellini氏は述べた。「2010年第4四半期には、大きな影響力を持つ出来事があった。スマートフォン出荷台数が初めてPC出荷台数を超えたことである」(Otellini氏)
それでもタブレットやスマートフォンはPCと共存していくことになる。Otellini氏は、2010年の17%というPC事業の成長率を挙げて同事業を擁護し、ユーザーは単一のマシンに収束するわけではないと述べた。
「いずれか1つの端末が生き残るわけではない」とOtellini氏は述べた。「1種類のマシンですべてのニーズに対応できる環境にはない。少なくとも今後4~5年間は、複数の端末と複数のサイズが存在する状態が続くだろう。人々が複数のことをしたいと考えるからである」(Otellini氏)
しかし、ソフトバンクのCEOである孫正義氏は自身のスピーチで、PCをタブレットに置き換えることは可能だと述べた。同氏自身は1年前に、PCからタブレットに完全に移行し、ソフトバンクの従業員も1人1人に「iPhone」と「iPad」が支給されていると述べた。
「わたしはこのタブレットを毎日、どこに行く時も使用している。トイレでもだ」と孫氏は、ある端末(機種は不明)を持ち上げて述べた。「この12カ月間、PCを触ったことはない」(孫氏)
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この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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