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行動履歴や属性から最適なバナーを自動配信--マイクロアドとFringe81が提携

藤井涼(編集部)2010年09月02日 10時00分

 マイクロアドとFringe81は9月2日、両社が保有するデータの相互連携や共同研究開発を行うことで合意したと発表した。

 マイクロアドの保有する、月間3.3億件におよぶユニークブラウザのデータとFringe81のバナー広告配信プラットフォーム「iogous(イオゴス)」を連携させることで、個々のネット利用者に適したバナーを配信できるようになる。

 例えば、従来のようにすべてのユーザーに対して、一様に「ダイエット」に関する広告を掲載するのではなく、それぞれの属性にニーズがあると思われる最適な広告を表示できるようになる。

 また、マイクロアドはiogousのクリエイティブデータを活用し、広告配信サービス「MicroAd」の広告配信最適化や広告配信エンジンの改善を図るという。

提携の概要(クリックすると拡大します)

 Fringe81 代表取締役社長の田中弦氏は、「マイクロアドがデータエクスチェンジ事業へ参入したことが提携の最大の理由」だと語る。データエクスチェンジとは、ネット利用者の過去の行動履歴や属性などの匿名のデータを、メディア(提供者)と広告主(利用者)の間で仲介するサービスだ。

  • 握手を交わすFringe81 代表取締役社長の田中弦氏(左)と、マイクロアド 代表取締役社長の渡辺健太郎氏(右)

 マイクロアドは8月16日、同社の持つオーディエンス(ネット利用者)データと広告配信技術をメディア各社に開放すると発表した。これにFringe81が賛同した形だ。

 「日本では、広告枠やオーディエンスデータが点在しているためにボリューム感が出ず、本来持っているポテンシャルを出せていない。そこをうまくつなげて解放すればネット広告市場はもっと伸びる。そのために、まずは多くのデータを保有している自分たちがオープン化する」(マイクロアド 代表取締役社長の渡辺健太郎氏)

 「どんな市場でも1社が独占していては市場全体は盛り上がらない。この1〜2年で日本でもようやく企業間でつながれる環境が生まれてきた。個々で努力するのではなく、皆で努力することで市場の成長も早まる」(田中氏)

 今後は、お互いの知見を組み合わせつつ、共同での商品開発を進めていくという。

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