ウェブ上の初期の主要ブランドの1つであったLycosが買収された。時にはノスタルジックな感傷にひたりたいと思う人にとってはうれしいニュースである。
韓国を拠点とする検索企業Daum Communicationsは、インドを拠点とするデジタルマーケティング企業であるYbrant DigitalにLycosを3600万ドルで売却したと発表した。The Korea Timesが現地時間8月16日、この売却を報じた。
Ybrant Digitalは、Lycos買収に伴い、サイト構築ツール「Tripod」、無償ウェブホスト「Angelfire」、住所・電話番号検索サービス「WhoWhere」など、多数存在する同社サービスのすべてを取得する。
Lycosには、長く波乱に富んだ歴史がある。1995年に創設された同サイトは、1990年代末のドットコムバブル時代の最も有名なサイトの1つになった。しかし時の経過に伴い、他にも多数の検索サービスやウェブポータルがウェブ利用者に提供されるようになり、その人気は下降していった。2000年5月、Lycosは125億ドルもの大金でTerra Networksに買収されたが、2004年にはわずか9500万ドルでDaum Communicationsに売却された。今回の3600万ドルという買収金額は、月日の流れとともにLycosがどれだけ後退してしまったかを物語っている。
とはいえ、Lycosはインターネットの片隅で今でも活動を続けている。同社のホームページによると、同サービスの米国のユニーク訪問者数は毎月平均1200〜1500万人であるという。その主要な市場は米国外で、米国外でのユニーク訪問者数は毎月約6000万人にのぼる。米国において最近ではほとんど忘れられてしまった企業としては、それほど悪い数字ではない。
筆者は昔を懐かしみ、Lycosで数回検索して同エンジンの様子を確かめてみた。全体的に、悪くはなかった。実際のところ、そのデザインはかなり良い。だからといって近いうちにGoogleからLycosに変更するつもりはないが、ウェブのパイオニアの1つが今でもうまく動作していることを知るのは、うれしいことである。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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