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マイクロソフトリサーチ、「Menlo」携帯電話のプロトタイプを公開

文:Mary Jo Foley(Special to ZDNet.com) 翻訳校正:末岡洋子2010年08月09日 12時52分
特集

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 筆者は数カ月前から、Microsoftが開発を進めている「Menlo」(開発コード)に関する情報を集めてきた。筆者の情報筋によると、Menloはモバイル分野で新しいOSの可能性を探るMicrosoft Researchのプロジェクトとのことだった。

 以前このブログでMenloに触れた際に言及したリサーチペーパーの1つが、Microsoft Researchのウェブサイトに公開された(ペーパーの公開については、Ma-Config.comのCharon氏から教えてもらった)。

 なんと驚いたことに、「User Experiences with Activity-Based Navigation on Mobile Devices(モバイル端末のアクティビティに基づくナビゲーションを備えたユーザーエクスペリエンス)」(PDFファイル)というタイトルのこのペーパーから、Menloに関するさらなる情報がわかった。以下に一部を引用する。

 Menloはプロトタイプのモバイル端末だ。静電容量式のタッチスクリーン(4.1インチ、800×480)を備え、OSは「Microsoft Windows Embedded CE 6.0 R2」、3軸加速度センサ「Bosch BMA150」とデジタル気圧センサ「Bosch BMP085」を搭載する。

 (右の写真はリサーチペーパーに掲載されていたMenlo端末の画像)。

 Menloプラットフォームで動かしているのは、Microsoft Researchの新しいSilverlightアプリケーション「Greenfield」(開発コード)だ。このアプリケーションはセンサを中心としたプログラムで、ユーザーが自分の車を見つけるために足跡をたどることができるという。

 Menloはいくつかの部門が共同で取り組むプロジェクトであり、同プロジェクトを率いるMicrosoftの研究者であるGalen Hunt氏はLinkedInプロフィールで、Menloでの自身の作業を「携帯電話のカスタムプロトタイプの製造交渉、主要なカーネルとOSコンポーネントの設計・実装、ランタイムとコンパイラ機能の実装、デモ向けのコード作成」と紹介している。

 (なお、Hunt氏はMicrosoftの「Singularity」プロジェクトも率いている。Singularityは、Microsoft Researchがライセンス提供したマイクロカーネルOSで、Microsoftの分散OSを開発するインキュベーションプロジェクト「Midori」でも採用されている)。

 筆者はMenloに関する以前のブログ投稿で、プロジェクトに参加しているMicrosoft研究者の名前を挙げた。公開されたGreenfieldとMenloに関するリサーチペーパーでは、これ以外にも、ユーザーインターフェース専門家やセンサ分野に長けた研究者の名前がある。ペーパーの著者の1人となっているAmy Karlson氏は、Microsoft Researchの「Courier」プロジェクトにも参加している(デュアル画面のCourierではなく、Microsoft ResearchのCross-Device User ExperiencesチームのプロジェクトであるCourierフォンベースのファイル交換システムのことだ。このチームは、PCと携帯電話のエクスペリエンスをシームレスにすることに注力した研究を進めている)。

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 MenloでMicrosoftは何を目指すのか?MicrosoftがMenloフォンを作るとは思えない(少し前に「KIN」で同じことを試みて失敗した例がある)。Menloチームは引き続き、さまざまなプロセッサで動く新しいモバイル向けOS(既存のWindows Embedded CompactベースのOSだけではなく)に注力するというのが筆者の予想だ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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