Mozillaは米国時間9月4日、「Firefox」ブラウザを携帯電話でも利用できるようにする取り組みの最新の動きとして、「Windows Mobile」用「Fennec」の第3アルファ版をリリースした。Nokiaの「Internet Tablet」製品の一部モデルに搭載された「Maemo」プラットフォーム向けの「Fennec 1.0」第3ベータ版と同様、Windows Mobile用Fennecでは、ブラウザ外観のテーマが変更され、スクロールとパニングのパフォーマンスも改善されている。
具体的には、同ブラウザはいわゆるタイルキャッシュによるレンダリングシステムを使用して、すでに描画された画面の部分を保持する。スクロールやパニングを繰り返す場合、同じコンテンツを新たにダウンロードすることがなくなるため、Fennecが画面を再描画するのにかかる時間は短くなるはずだ。これと同じ種類の技術が「Google Maps」にも使われている。
加えて、MozillaはFennecの起動時間を短縮したと述べているが、この変更を有効化するにはWindows Mobile搭載携帯電話を再起動する必要がある。HTC製「Touch Pro」で利用する場合は、方向パッドの縁に沿って指でなぞることでズームを制御できるようになった。また、Fennecは今回、Windows Mobile搭載携帯電話の各モデルよりも高い画面解像度をサポートするようになったため、インストールすることでブラウザ上の画質が向上する可能性もある。
Mozillaは、「Fennec 1.0 for Windows Mobile」の完成時期を確定していないが(リリース時の正式名称は「Firefox for Windows Mobile」になる可能性がかなり高い)、Maemoプラットフォーム用Fennecのリリース目標を2009年第4四半期に設定しており、12月末までには公開する予定だ。これは、Mozillaが「Firefox Goes Mobile」キャンペーンとして実施する公開デザインコンテストの時期と一致する。このコンテストで優秀作を絞り込む投票の期限は、2009年10月7日に設定されている。
Windows Mobile用Fennec第3アルファ版はWindows Mobile搭載携帯電話で試用でき、このCABファイルからダウンロードできる。安定性が低いアルファ版のリリースであり、バグなどの問題に遭遇する可能性があることに留意してほしい。同バージョンで新しくなったことに関する詳細は、Mozillaが掲載したリリースノートで確認できる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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