PaaS(サービスとしてのプラットフォーム)革命がいよいよ本格化してきた今、(特に新興企業の)開発者たちにとって、インフラを整備し維持するのに膨大なコストを費やすことなくアプリケーションの作成や実装を行う選択肢が増えてきた。
ZDNetのDion Hinchcliffe氏は、インフラサービスを提供するAmazonのアプローチとGoogleのアプローチを比較して、Amazonのサービス群のほうがより柔軟ではあるが、「Google App Engine」ほど統合されていない、と述べている。
同じくZDNetのGarett Rogers氏は、Googleのクラウドに頼ってアプリケーション開発を行うメリットとデメリットを検討している。Rogers氏の指摘によると、Googleのインフラに過度に依存すると以下のような重大な問題を招くという。
Google App Engine上で自分のアプリケーションをホスティングしていた人が、もうこれ以上同エンジンを利用したくないと思ったら、どうすればいいのだろうか。そのときは、運を天に任せるしかない。ユーザーがアクセスを許されているものは、ほぼすべてプロプライエタリなものだ。ということはつまり、ユーザーのデータはすべて、従来のリレーショナルデータベースとは異なるフォーマットで、Googleの「BigTable」に縛りつけられているということだ。同社はまた、Googleアカウントなどに関連するインターフェースの開発用にGoogleが提供するAPIをしきりに使わせようとする。
Googleのインフラへの依存が進むと、同社の「webapp Framework」を使用することになる。これはGoogleが構築したフレームワークで、「Python」のアプリケーションを記述する分には非常に優れている。しかし、他の言語に移植することや、アプリケーションを自分のマシンに置くことについては、うまくいくかどうかは運任せになる。
一方でGoogleは、Pythonをサポートすることで、自社のPaaSを浸透させるきっかけをつかんだに過ぎない。今後、他の言語に対するサポートも追加される見通しだ。Googleが同社のクラウドで他のデータベースをサポートするようになるかどうかは、まだわからない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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