Intelが、45ナノメートルプロセス採用の主力モバイルテクノロジ「Centrino 2」(開発コード名「Montevina」)の第1弾製品となるプロセッサを6月までにリリースし、その後、初の4コアモバイルプロセッサを含む複数のプロセッサを9月に追加リリースする見通しであることがわかった。
Intelが先日ブランド名をCentrino 2と決定したMontevinaでは、ワイヤレス技術のWi-FiとWiMaxを統合したオプションが提供される。また、このプラットフォームでは、改良された統合グラフィックコアを搭載するなどの特徴を備えた、新しいチップセット「Cantiga」も提供される。
Montevinaの仕様は一部すでに公開されているが、発売日などの詳細は、今のところIntelに近い情報筋の話からしか確認できない。各方面からの情報によれば、「VR-Zone」に掲載されたスケジュールが、今のところ最も信憑性が高いようだ(ただし、Intelの計画は市場動向や技術的理由によって変更される可能性がある)。
また、初の4コアモバイルプロセッサでクロック周波数2.53GHzの「Core 2 Extreme QX9300」が、1000ドルを少し上回る価格で9月に発売される見通しであることも、今回明らかになった。QX9300は12Mバイトの大容量キャッシュを誇り、「熱設計電力」(TDPまたは熱設計枠とも呼ばれる)はデスクトップ用の4コアプロセッサに匹敵する45ワットとなっている。
「ノートPC市場は、デスクトップPC市場の特徴を多く持つようになってきている」と、調査会社Mercury Researchの創立者で主席アナリストのDean McCarron氏は言う。そのため、今モバイル市場向けの4コア製品を提供することが重要なのだ、と同氏は分析する。QX9300は、いわゆる「トランスポータブルPC」に組み込まれる可能性が高いだろう。これは、ゲーマーが使うような、何とか持ち運びできる大きめのノートPCのことだ。
6月までにリリースされるCentrino 2プロセッサの第1弾は、クロック周波数2.8GHzの「T9600」、2.4GHzの「P8600」などが主流モデルとなる。また、現在の「Core 2 Extreme X9000」をアップグレードしたハイエンドの「X9100」もリリースされる可能性がある。X9100はクロック周波数が3.06GHz、TDPが44ワットとなる見通しだ。価格は、「P8400」(クロック周波数2.26GHz)の209ドルから、T9600の530ドル、X9100の851ドルまで、広い価格帯となっている。
キャッシュは、8000番台モデルが3Mバイト、9000番台モデルが6Mバイトとなる。
一方、9月にリリース予定のプロセッサは、クロック周波数1.86GHzの「SL9400」や1.4GHzの「SU9400」など、低消費電力モデルが中心となる予定だ。TDPはそれぞれ17ワットと10ワットになる。また、TDPが5.5ワットの「SU3300」もリリースされるようだ。このクラスのプロセッサは、Appleの「MacBook Air」やLenovoの「ThinkPad X300」といった超軽量、超薄型のノートPCに組み込まれるだろう。
低消費電力モデルの中には、現在MacBook Airで使用されている「Core 2 Duo」プロセッサに似たチップパッケージングを採用するものもあるが、TDPは今よりさらに抑えられるようだ。現在のMacBook Air用プロセッサは、最も性能の高いものでクロック周波数が1.8GHz、TDPが20ワットとなっている。
さらに、省電力プロセッサ「Celeron」のデュアルコアタイプもリリースが予定されている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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