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Second Life的サービスの展開は?--任天堂の岩田社長に訊く

 2007年は任天堂にとって大きなチャレンジが結果となってあらわれた、喜ばしい1年だったといえるだろう。

 「ゲーム人口の拡大」に向けた第2のチャレンジとして立ち上げたWiiが、任天堂自身も想像しなかったほどに成功を収めたからだ。しかし、それでも挑戦者でありつづける任天堂は、今年第3のステップにチャレンジするという。

 「ゲームで遊ぶ人を驚かせたい、笑顔にしたいだけなんです」と語る、任天堂取締役社長の岩田聡氏。彼は2007年の成果をどうとらえているのか。そして、今年はゲーム人口拡大のために、どのような舵をきるのか。

 岩田氏はGameSpot Japanのインタビューに答え、昨年はWiiが据置型ゲーム機の中でメジャーな存在になることができ、さらに、これまで言い続けてきたゲーム人口の拡大が、ようやく世界中のマーケットで本格的に認められた年だったと語った。そして、ゲームの世界に入るユーザーを増やすだけでなく、入ったユーザーにいかに楽しんでもらうか、新たな驚きと楽しみを提供することが大切なことだと語った。

 また、岩田氏は任天堂プラットフォームについてだけでなく、現在急速に広がっている仮想世界について、下記のように語った。

――少しゲームと離れた質問になってしまいますが、現在、Second Lifeをはじめとした仮想世界をいろいろな企業が活発に展開しています。任天堂はWiiでインフラが整い、アバターにはMiiがあり、仮想世界でのノウハウも「どうぶつの森」などを通じてはぐくんできたと思います。こういった仮想世界サービスに参入する予定はありますか?

 私の中で一番のポイントは、そのサービスは「5歳の人も95歳の人も、ITリテラシーの豊富な方もそうでない方も、同じように楽しいですか?」ということです。この問題が越えられないのであれば、任天堂のすることではないと思っています。

 Miiひとつとっても、Miiの仕様をもっと豪華にして個々の人に似せられるようにすることはできます。でも、あの仕様だからこそ普通の人が家族の似顔絵を作ってみようと思い、今までと違った親近感でゲームに触れることができているのも事実です。

 Miiは、敷居をどれだけ下げられるかということについて、ずっとこだわってきたことの良い答えが見つかったからできているのです。

 そういう意味で、今の仮想世界のサービスはまだまだ僕らがやりたい段階には来ていません。ですから、任天堂が「あそこに対抗して仮想世界を作るぞ」なんてことはないですね。むしろ、人がやらなさそうなことをやると思います。

 もちろん、新しくて面白いことを常に研究するというのが私たちの仕事です。誰も体重計をゲームにしようなんて考えないわけですから(笑)。だからこそ驚いていただけるわけで、僕らがそういう仮想世界的なものを作るとしても、「何とかのようなサービス」と形容されないように、きっとしますよ。

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