Webマーケティングガイドでは、モバイルインターネット調査会社のネットエイジアリサーチと共同調査のもと、携帯電話でのゲーム・音楽の利用について実態調査を行った。
第1回目の今回は、携帯電話で音楽やゲームの利用頻度のほか、「音楽編」としてどのように楽曲を検索するか、またどのような目的でダウンロードするかを尋ねた。
その結果、携帯電話で音楽をダウンロードするユーザーはゲームを利用するユーザーよりも多く、また、着信音や受信音としての目的以外で音楽をダウンロードするユーザーが多いことが分かった。
調査対象は、10代〜40代の会社員または公務員として働くモバイルユーザー300人。 男女比は、男性:60.0%、女性:40.0%となり、年齢比は、10代:3.3%、20代:22.7%、30代:46.0%、40代:28.0%となった。 またキャリア比は、DoCoMo:56.0%、au:35.3%、SoftBank:8.7%となっている。
まずQ1では、携帯電話での音楽ダウンロードや、ゲームの利用頻度について尋ねた。 その結果、音楽については「1カ月に1回くらい」というユーザーが26.3%と最も多く、ゲームについては「それ以下」というユーザーが27.0%と最も多い結果となった。
音楽については1カ月に1回以上の回答を合計すると64.4%となり、半数以上のユーザーは毎月携帯電話からの音楽ダウンロードを利用していることが分かる。 「それ以下」や「ダウンロードしたことがない」というユーザーはそれぞれ17.0%、3.3%に留まった。
一方、今回の調査ではゲームについては「それ以下」が27.0%と最も多く、次いで「利用したことがない」が22.7%となり、音楽のダウンロードに比べて利用経験のない、もしくは利用頻度の低いユーザーが多い結果となった。 しかし、「ほぼ毎日」利用するというユーザーは5.7%となり、音楽のダウンロードと比べて若干多い。
Q2では、音楽をダウンロードする際にどのように検索することが多いかを尋ねた。 その結果、「アーティスト名で検索する」というユーザーが81.3%、「曲名で検索する」が58.7%、「話題の新曲から検索する」が43.3%となった。
2006年から開始したauのLISMOでは、従来のアーティスト名等での検索に加え、メロディの一部を歌って検索する「うたって検索」や、携帯電話に楽曲を聴かせて曲名を検索する「聴かせて検索」、歌詞の一部を入力して検索する「歌詞検索」など様々な方法で目的の音楽を探すことができる。
はっきりとしたアーティスト名や曲名、ジャンルが分からなくても、聞き覚えた音楽を探せる同検索は、画期的なものと言えるのではないだろうか。 今回の調査では「歌詞やメロディーの一部から検索する」というユーザーは3.0%に留まったが、サービスの認知が広がれば、今後この便利な機能を活用するユーザーはもっと増えてくると考えられる。
Q3では、どのような目的で携帯電話で音楽をダウンロードするかを尋ねた。 その結果、「電話の着信音やメールの受信音として」という回答が90.7%を占めたほか、「アラームや目覚まし用」が45.3%、「新曲や興味のある曲をチェックするため」が30.0%となり、着信音・受信音以外の場面での利用が多いことが分かった。
米ワーナーミュージックのGeorge White氏によると、米国と欧州においては2000年から2003年の間にCDシングルの売上と着信メロディの売上が逆転したという。 ワーナーグループがAT&T Wirelessで携帯向け音楽サービスを開始した2002年10月当初、25曲しかなかった着信メロディが、2007年には12,000曲以上に増え、また、新曲をリリースする際には、ラジオでオンエアするよりも前に、着信メロディで配信することになったという。
音楽の媒体種類も、これまではレコード、カセット、CDだったものが、2006年にはT.I.というアーティストの『King』という作品を248種類もの異なる製品としてリリースするということで、音楽の提供形態が大きく変わりつつあるという見解を示している。 (参照:「米ワーナー、「auのサービスはユーザーが待ち望んだもの」(ケータイWatch)」 )
携帯電話の機能も、1996年以降携帯電話が急速に普及して以来、本来の通話機能から、iモードに始まるインターネット・Eメール、高精度なカメラ機能、GPSによるユーザーの位置情報の把握、ワンセグによる地上デジタル放送の視聴など、どんどん幅を広げている。 機能の拡大にともなって、音楽の用途についても、これまでPCやCD、果ては目覚まし時計が果たしていた役割を果たすようになってきているといえるだろう。
次回は、携帯電話でのゲームの利用についてクローズアップする。
本調査は、業界の全般的な調査となっております。
あくまでも指標となるものですので、参考データとしてご活用下さい。
業種や取り扱っている商品、またユーザーの属性によっても調査結果は大きく異なると考えられます。
より詳細な業界動向や、ターゲット層に合わせたリサーチにご興味をお持ちの方は、
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サンプル数 :300
調査期間 :2007年06月18日〜2007年06月18日
調査方法 :モバイルリサーチ
調査機関 :ネットエイジア株式会社
対象者 :16歳から49歳の男女
本調査結果の単純集計を無料でご提供させていただきます。
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