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技術系起業家として次々と頭角を現す若者たち

文:Stefanie Olsen(CNET News.com) 翻訳校正:中村智恵子、小林理子2007年05月25日 10時05分

 カリフォルニア州パロアルト発--進取の気性に富む十代の若者たちが、両親やメディアに向けて1つのメッセージを発信した。インターネットは、MySpaceやFacebookにあふれる恐ろしげな話がすべてではないのだ、と。

 「Next Generation Tech: Teens Plugged In!」と題されたカンファレンスに集まった大勢の聴衆を前に、十代の若者たちが、自らが起こしたウェブの新興企業や技術的発明について大いに語った。携帯電話ユーザーの平均年齢が下がっているように、技術系実業家の年齢は若くなる一方だ。

 シリコンバレーの非営利組織SD Forumが主催し、Hewlett-Packardの会場で半日をかけて開催されたこのイベントで、最初に演壇に立ったBen Casnochaさん(19歳)は、14歳で電子政府ソフトウェア企業を立ち上げた経過について話しはじめた。サンフランシスコのベイエリアに住むCasnochaさんは、49ersのアメリカンフットボールスタジアムの汚れた観客席の清掃を手伝うという、6年生のときの課題がもとでアイデアがひらめいた。観客席の状態について苦情を受け付ける窓口がまったくなかったことから、Casnochaさんは、苦情受付と解決のためのウェブサイトの立ち上げに着手した。このプロジェクトが発展して生まれたのが、顧客サービスを扱うための公共機関用ウェブベースソフトウェアを提供する企業、Comcateだ。

 現在Comcateの役員に名を連ねるCasnochaさんは、自分の経験からのアドバイスを1冊にまとめた「My Start-Up Life」を紹介しながら、米国中をまわって大学生に講演をしている。テクノロジがCasnochaさんの世代に起業家精神の黄金時代をもたらしたと、Casnochaさんは考えている。

 「(僕のような)人間は、以前よりもずっと増えている」とCasnochaさんは語った。

 Casnochaさんの話のあとに開かれた高校生たちによるパネルディスカッションに登場した、Anshul Samurさん(13歳)はまさに適例だ。子供たちに化学を教えるインタラクティブなトレーディングカードゲーム「Elementeo」はSamurさんのアイデアで生まれた。Samurさんはこのアイデアで、才能のある個人を援助して伸ばすことを目的とする非営利団体「California Association for the Gifted(CAG)」から賞金500ドルを獲得し、トレーディングカードのデッキをオンラインで販売しはじめた。

 同じくパネルに参加していたパロアルト高校の生徒のDaniel Fukubaさんは、最近、ロボットキットの作成および販売をてがけるComposite Labsを立ち上げた。「smart medicine cabinet」と呼ばれる、医薬品収納箱に入れられた薬のRFIDチップを利用するシステムを考えついたのは、15歳のときだった。この収納箱は一般家庭の洗面所に保管される薬の危険な組み合わせを検知するものだ。FukubaさんのアイデアはCisco Systemsからの出資で特許が取得され、現在は同社が知的財産権を保有しているという。

 「父が知的財産に関する仕事を多く手がけていて、僕は父のためにRFIDについて調べていた」とFukubaさんは語った。

 パネリストのなかには若い実業家タイプとは違っていて、どちらかといえば技術系が大好きな普通の十代という印象の若者たちもいた。高校生たちはみんな、携帯電話と「iPod」を常に持ち歩き、両親を心配させるかもしれないような理由で使っている場合も、ときにはあると言った。

 「テスト用のメモを保存するためにiPodを使う。それにテストの答えをテキストメッセージで送信したこともある」とニューメキシコの高校生Ben Einbender氏は、観客席に座っている父親にむかって謝った。

 間髪をいれず父親が、「それでなぜ成績がよくならないのだ?」と尋ね返した。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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