Microsoftでは、米国時間6月20日に正式に「Windows Live Messenger」を公開する予定だ。同製品は、Microsoftの次世代インスタントメッセージング(IM)プログラムで、コンタクト情報の自動更新や、アドレス帳へのドラッグ&ドロップによるファイル共有が可能となっている。
「MSN Messenger」のアップグレード版となるWindows Live Messengerは、Microsoftの新製品ラインであるWindows Liveソフトウェアおよびサービスとして、初めて正式に公開されるコアアプリケーションだと、グローバルセールスおよび広報のディレクターを務めるAdam Sohn氏は語っている。
Windows Live Messengerは、公開ベータが5月にリリースされている。同ベータ版は、フルスクリーンに対応し、PC間での国際電話機能を搭載していた。
正式版に追加された機能であるWindows Live Contactsでは、電子メールアドレスや電話番号といったコンタクト先に関する情報が変更された場合、ユーザーに通知するようシステムの設定が可能となっている。
もう1つの新機能が「Sharing Folders」で、コンタクト先と共有したいファイルを送信および保管するための共有フォルダの作成が可能となっている。たとえば、一度共有フォルダを作成しておけば、Wordファイルや写真をコンタクト先の名前にドラッグ&ドロップするだけで、共有フォルダに入るようになる。
Windows Live Messengerはさらに、Verizonと提携してVoIP機能も強化し、PCと電話の間で通話できるようにしている。また、Uniden America、Philips、およびMotorolaの各社では、コードレス電話機でのPC間通話を実現するために、Windows Live Messengerのコンタクトリストと連動するコードレス電話機の製造が進んでいる。
同IMサービスには「Rhapsody」のアイコンも表示され、オプションでRealNetworkの音楽サブスクリプションサービスをインストールできるようになっていると、Sohn氏は語っている。「これは、RealNetworksとの和解条件の一環で、配信提携に過ぎない」(Sohn氏)
MicrosoftとRealNetworksは10月、 独禁法裁判で和解することに合意した。このときの和解では、MicrosoftがRealNetworksに対して4億6000万ドルの現金を支払い、同社の音楽およびゲームの両部門に対して3億100万ドル分のサポートを提供し、そしてMSNウェブビジネス上でRhapsodyを宣伝することに同意した。
今回の公開に合わせ、映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」とタイアップしたゲームのプロモーションも行われ、ユーザーは同作品に関連する壁紙や画像などを見ることができる。
Windows Live MessengerはAOLの「AIM」、「Yahoo Instant Messenger」、そして「Gmail Chat」と競合する。これらも、AOL.発信の無料通話番号など、PCと電話間の各種通話機能を提供している。ComScore Networksでは、MSN Messengerのユニークビジター数をAIMとYahoo Messengerに次ぐ3位に位置づけている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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