セキュリティ企業各社の発表によると、11月に配信されたウイルスメールの 全トラフィックのうち、最も多くを占めたのが、送信元を連邦捜査局(FBI)や中央情報局(CIA)、Paris Hiltonなどと偽ったメッセージだったという。
これらの電子メールにはSoberワームの亜種が添付されており、これを受信したユーザーが添付ファイルを開くとプログラムが起動し、PCを感染させてしまう。このワームは感染したマシン上で、ウイルス対策ソフトウェアを無効にし、ハードディスク上で見つかったあらゆるアドレスに自身のコピーを送りつける。
英国のウイルス対策ソフトウェアメーカーSophosによると、Soberワームはいまでも同社に寄せられる報告の43%近くを占めているという。Sophosが米国時間11月30日に語ったところによると、ピーク時には、インターネット上を行き来する電子メール13通中1通はSoberが添付されたものだったという。
Sophosによると、現在出回っている亜種は、Soberが2年前に出現して以来、最も感染を拡大させており、メールサーバを襲ってはメッセージの送信を遅らせているという。セキュリティ対策企業のPostiniは、新しく発生したSoberの亜種について、過去に最も猛威を振るったワームの2倍の規模で広まっていると述べている。
Soberが添付された電子メールに書かれているメッセージの種類は、1種類ではない。FBIやCIAから送信されたものに見せかけたメッセージは、「あなたは違法なウェブサイトを閲覧した」とユーザーを脅し、添付の質問表に答えるよう促す。このほか、Paris HiltonやNichole Richieなどの著名人のビデオクリップが添付されていると記載されたものもある。
Sophosでは、全電子メールの3%近くに相当する38通に1通がウイルス付きだと述べている。同社は、自社が世界中に設置したモニタリング機器を使ってデータを収集している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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