米カリフォルニア州サンフランシスコ発--Intelは米国時間8月23日、ノートPCでより深いスリープ状態を作り出す技術を含む、2006年登場予定のノートPCのパフォーマンスを改善する複数の新機能の詳細を明らかにした。
「Enhanced Intel Deeper Sleep」技術は、同社の新しいプロセッサ向けの機能の1つであり、Intelの現行のノートPC向けプロセッサの「Deeper Sleep」モードよりもさらに低い動作電圧を実現するものだ。プロセッサが活動していない時、システムは電気の消費を抑制するため、メモリキャッシュの一部をクリアする。
「ここで得るものは、バッテリからの消費電力を抑え、パフォーマンスを改善したより深い『スリープ状態』である」と、米Intelのモバイルプラットフォーム部門のバイスプレジデントであるMooly Edenは、現地で開催されているIntel Developer Forum(IDF)での記者会見の席上で説明した。
同社によれば、間もなく登場するNapaプラットフォームは、改善されたグラフィック・メディア・アクセラレータ(GMA)、拡張されたビデオ再生機能、高品位ディスプレイとIntelのHDCP(High-Bandwidth Digital Content Protection)をサポートするという。
現在Intelのパートナーによってテストされている、2006年登場予定のNapaは、Intelの次世代Pentium Mプロセッサ「Yonah」やチップセット「Calistoga」などで構成される。Intel最高経営責任者(CEO)のPaul Otelliniは、「Merom」という開発コード名で呼ばれるノートPC向けの新しいプラットフォームが、Yonahに続いて登場することを明らかにしている。
Edenはまた、NapaがIEEE 802.11e準拠のQoS機能を搭載した無線LANコンポーネント「Intel PRO/Wireless 3945 ABG」を備えることも発表している。この拡張により、ノートPC上でVoIP通話のようなリアルタイム・アプリケーションのサポートが実現できるようになる。
Intelでは、Calistogaチップセットで十分な供給量を確保できるだろうと述べている。これは、同社がSonomaプラットフォームでぶつかった課題でもある。Otelliniは、Intelが65ナノメートル製造プロセスへと移行する際、製造施設では、チップセット製品の製造により重点をおくようになると説明している。
ノートPCはIntelにとって、重要な収入源となっている。2005年第1四半期には、ノートPCプロセッサの生産量はIntel全体の30%を占めるまでになっている。これが来年には約33%までに上昇すると、同社では説明する。
PC市場全体から見ればまだ小さなセグメントに過ぎないものの、米国小売市場におけるノートPCの売上が2005年第1四半期に初めて、デスクトップPCのそれを上回った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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