大きな論議を呼んでいる「.xxx」ドメインの運命を決する最後の決断が9月まで延期された。同ドメインはオンラインポルノ専用ドメインとして運営される予定だった。
ドメイン名の管理/監督を行う非営利組織Internet Corporation for Assigned Names and Numbers(ICANN)の理事会は米国時間16日、次の会議が開催される9月15日まで投票を延期すると発表した。元々投票は16日に行われる予定だったが、Bush政権や他国の政府が直前に.xxxドメインの設置に反対したことから、ICANNは投票の延期を決断した。
.xxxドメインの運営を予定しているフロリダ州の民間企業ICM Registryが15日に、仮想赤線地帯の創設に対する懸念を緩和するための時間が稼げるとして、1カ月間の投票延期に合意していたことから、ICANNの決断は事前に予想されていた。
ICANNの顧問弁護士を務めるJohn Jeffreyは電子メールで次のように述べた。「応募者であるICMの要請と、ICANNの政府諮問委員会(GAC)の議長および米商務省から、関係者に意見を述べるための時間的猶予を与えて欲しいとの要請を受けた。これを受け、.xxxドメインの設置に関する投票を延期した」
ICANNが政府の圧力を受けて票決を延期したというのは、同組織の7年間の歴史の中でも例がない。Bush政権は「ポルノが一般家庭や子供に与える悪影響を懸念する市民から、6000通近い書簡や電子メールが商務省に寄せられている」という内容の書簡を送付し、.xxxドメインの設置プロセスに干渉した。ICANNは6月に.xxxドメインの導入を承認しており、今週の定期投票でICM Registryの同ドメイン運営権獲得が承認される予定だった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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